見出し画像

オホーツク海沿い バス乗り継ぎの旅


旅の概要

 紋別から稚内まで路線バスを乗り継いで向かう。
 路線バス以外の公共交通機関は存在しないため、レンタカーで移動するのが一般的だが、あえて路線バスを用いて移動する。
 ルートは下のグーグルマップの青色の線であり、オホーツク海沿いをひたすら北上する。

この旅の魅力

・オホーツク海の景色を楽しみことができる。午前中に通るので、海側は順光である。
・この旅をしようと考える人以外はバスに乗らない(一部中心街を除く)ので路線バスをずっと貸し切っているような気分を味わえる。
・途中、バスが1日に2本しかない区間を通るので、「乗り継ぎがうまくいかなかったらどうしよう」というスリルを味わうことができる。(それは本当に魅力か?)

旅の様子

この旅のスタートは紋別の中心街にある紋別バスターミナルになる。
というよりここ以外から始めることはできない。
それは、乗り継ぎ可能なルートが以下のルートしか存在しないからである。(2024年3月24日現在
※最新の情報については北紋バス・宗谷バスのホームページもしくは北海道時刻表のバス時刻表欄(後ろの方のページ)でご確認お願いします。

紋別バスターミナル 6:59→雄武 8:16 北紋バス
※終点の雄武高校前ではなく手前の雄武で下車
雄武 8:40→枝幸バスターミナル 9:50 宗谷バス
枝幸バスターミナル 9:55→浜頓別バスターミナル 10:40 宗谷バス
浜頓別バスターミナル 12:47→稚内駅前バスターミナル 15:53 宗谷バス

紋別→雄武

乗らなければいけないバスが朝早くに出発するため、早起き
バスターミナルの目の前にホテルがあるので、それは一安心

2月だが北海道は日の出が早いので6:30でもこれくらい明るい

雄武行きのバス停を確認し、時間まで待機
雄武行きのバスは1日5本のみの運行である。

しばらくすると、オホーツク海沿いを走る。
この時は少しだけ晴れていたので、景色はこんな感じ。
このあたりだと時期によっては流氷を見ることができる。

反対側はこのようにひたすら林があるのみで民家は1軒も見当たらない。

車窓からは使っていない鉄橋が何回か見ることができる。
これは鉄道の廃線跡である。
こんな民家が1軒もないような場所に鉄道が走っていた時期もあった。
クマでも乗せようとしたのか?

1時間少しの乗車時間で雄武に到着
運賃は1260円・・・
心の中で「高っ!」って思ってしまった。
普通の路線バスで1000円以上払うことなんてそうそうない。
だが、ここは北海道の大自然が広がる場所。
移動距離は都市部を走る路線バスとは大違い、それにただでさえ人が乗らない路線。多めにとらないと路線なんて維持できないから、この運賃になるのは仕方がないだろう。


雄武のバス停
このバスは雄武高校まで走るが、乗り換えの場所は雄武なので注意


次の枝幸方面のバス停と時刻を確認すると・・・

雄武→枝幸

!!!
次が8:40で約20分待ちなのはいいんだけど・・・
その次のバスが9時間後の17:40だと!
改めて恐ろしい旅をしているのだと感じた。

雄武のバス停の目の前は道の駅になっている。

枝幸行きのバスに乗車
雄武を出発した時には快晴になっていたので、より景色が綺麗になった。

晴れたと思いきやすぐ曇ってしまった。
冬の北海道は天候の変化が激しい。

1時間少しの乗車時間で枝幸バスターミナルに到着。
次のバスは5分後に出発するため、乗り継ぎはスムーズである。
しかし、街の様子を見ることができないのは残念。


枝幸→浜頓別

国道238号線をさらに北上する。
この区間も今までと同じような景色が続く。
天気は曇りのままだったのでこの区間は車窓を撮っていない。

浜頓別 

浜頓別では次のバスまで2時間程度の待ち時間がある。
しかし、浜頓別のバスターミナルは屋内で座る場所があるので寒さをしのぐことができるので問題はない。
また、歩いて20分の距離にクッチャロ湖があるので待ち時間の間に観光することができる。

クッチャロ湖は日本とロシアを移動する渡り鳥が休む場所になっていて、ラムサール条約の指定地である。



たくさんのコハクチョウが見られる

浜頓別→稚内

浜頓別周辺は住宅街を走る区間もある。

道内時刻表では途中の鬼志別バスターミナルで乗り換えが必要であるような表記になっていたが、浜頓別から乗ったバスはそのまま稚内行きとして運転する。そのため、乗り換えは必要ないが、鬼志別バスターミナルで15分ほど停車する。
路線バスでありながら走行時間が3時間近くあるため、運転士の休憩が必要になる。
路線バスに乗務員の休憩で停車時間があるのは他の地域では見られない。

朝から座席に座りぱなしでは疲れるので自分も小休憩
休憩がてらにバスを撮影


鬼志別バスターミナルは山小屋のようなデザインをしている。
外は明るいが稚内までの最終バスである。

海沿いを走るようになると船が多く見えるようになる。

このバスは宗谷岬を通る。
稚内行きの最終バスであるため、多くの観光客が乗ってくる。
朝からずっと路線バスが貸し切り状態だったため、観光客でにぎわってる姿が逆に新鮮に感じた。

宗谷岬も寄りたいところだが、最終バスなのでそれはできない。

宗谷岬を出ると1時間ほどで終点の稚内バスターミナルに到着
7時間にも及ぶ路線バス乗り継ぎの旅もここで終了。
いざやってみると車窓が美しすぎるせいかそこまで苦しさは感じなかった。

なお、このバスから稚内から札幌行きの高速バスまたはJR特急列車に乗り継げる。
バスも鉄道も定刻であれば札幌に23時前に到着することができる。

最後に

紋別に前泊しないと実現不可能な旅なので、難易度は高いが絶景が続くのでオススメである。
ペーパードライバーでも北海道のオホーツク海側の景色を一人で楽しむことはできるのでそのような方に是非おすすめします!


最後までご覧いただきありがとうございました。

~終~


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?