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辺見庸 もの食う人びと

あとがきに1998年5月と書いてあったが、その1年前の1997年といえば私が初めて一人でホーチミン、ニャチャン、フエ、ダナン、ホイアンなどバスと電車、飛行機でホーチミンに戻る様な旅をした時と重なる。特に74ページのベトナム銀河鉄道の章は筆者自身の描写の情景が記憶と重なり、食い入る様にのめり込むように読んだ。当時23歳の、世界の事など何も分かっていないあの時の自分にとって登場人物、起こる事件、聞こえてくる音、匂い、食べ物全てが新鮮であった。その時の空気感が蘇る。共感できる様な経験をしてきて良かった。感謝。

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