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あなたは自己紹介の時、ホントの自分を紹介できていますか?


10年以上前の話。

長年憧れだったカフェ(スタッフ50人位の大きめの店舗)に、初出勤した日のこと。

朝のミーティングの時間をいただき、私はみんなの前で自己紹介をさせていただくことになった。

当然初出勤なのだから、そういう場もあるだろうと想像しておくべきだった。

私はその時まで、大勢の前での自己紹介を必要とする仕事をしたことがなかった。

誰かの自己紹介についても、印象に残るようなものも聞いたことがなかった。





自己紹介の正解って何?!


その日は、むしろ当たり障りのないお天気のような自己紹介をして、サッサと終わらせることの方が大人な気がした、というのが本音だった。

みなさん朝の仕込みに、開店準備もあるだろうし、と私としては気を遣ったつもりだった。


しかし、その朝、私はその場で社長からお叱りを受けた。

「自分を知ってもらって、良い仕事をしていこうという自己紹介には聞こえないです」

「もう一度お願いしてもいいですか?!」 と。


え?!

自己紹介やり直し?!


人前で話すのは苦手じゃない。

だけど、この人数の初対面の方々の前で、叱られた上にやり直し((+_+))?!


どのくらいの話をしたらオッケーがもらえるのだろう?という思いと、初日からこれで、わたしはここでやっていけるのか?とモヤモヤした気持ちのまま、もう少し踏み込んだ自分情報をいれた自己紹介をした。

その日、再度やり直させられた記憶はないので、事なきを得て、朝ミーティングは進んだんだと思う。


その後、私はその店が閉店するまでの4年間、実にご機嫌にお勤めをした。


思っていた通りの憧れのカフェだった。



憧れのカフェでの学びとは?


なによりここでは学びがいくつもあった。

一つに、例の朝ミーティングは毎日あって、そこでは日常の気づきであったり、仕事の中でのアイデアなど、自由にみんなで話すのが定例だった。

私は初日から叱られている。

自分の順番が回ってきた時は、何か中身のある話をしないとまた叱られるのでは?と最初は恐怖?(笑)で、日常の中にネタが転がっていないか、探すようになっていった。

しかし、それはだんだん私の個性となっていて、勤め始めて何ヶ月か経ったある日、開店準備をしている私のところへやってきた社長に、

「今日のお話もとても良かった! レナ蔵さんのお話には、いつも僕も気づきをいただいております。ありがとう」

と 言われた。


やる気がないと思われた初日から、少し挽回が出来たことがわかって、安堵したことを思い出す。



自己紹介が持つ大切な意味


ある程度気心が知れてきてから、少しずつ相手の反応をみながら、そこで初めて自分を出していく。

というのが、一般的な日本におけるコミュニケーションのスタイルかな、と思う。


それを真っ向から否定されたこのカフェでの自己紹介をキッカケに、私は自己紹介の大切さを真剣に考えるようになった。

自分はこんな人です!と胸を張って言える人になるのは、簡単ではない。

ましてや初対面の人を前にしての正解は、何なのか?


このカフェが閉店したことをキッカケに、私はまた仕事(パート)を探すことになるのだけれど、次に応募した職場の履歴書で褒めてもらったことがあった。

その時のことを思い出すとヒントになりそうだ。


履歴書は、

その場において、自分の性質や経験がどのような貢献に繋がるのかが書かれていること。

これが大切なカギとなる。

肩書きや経歴ではなく、EQから見た自分のこと。


職場に限らずこの相手目線が大事。

自己紹介もその延長。


どんな繋がりを持てるのか?
どんなことで力になれるのか?
自分は何を大切に生きているのか?


始めにそこが分かると、探りを入れるお相手の手間を削減出来る。

これは相手への思いやり、というものなのかもしれない。


私のあのカフェでの最初の自己紹介を、その目線から振り返ってみると、

「わたしのことはおいおいみなさんが勝手に探ってください」
「わたしがここに貢献できるようなことは特には思いつきませんが、そこもみなさんで見つけてください」

とでも言っているかのような自己紹介だったな、と反省しかない。


Me活ワークの自己紹介とは?


そんなこんなで今、私がhibiyaでやっているエンディングノートを書く為のオンラインワークショップ 「Me活ワーク」では、なるだけ正確なご自身の姿を見つけていただくワークから始まる。
(ここを通過しないとエンディングノートに本当の事は書けないと考えている)

そして、数回のワークを終えた方々は、だいたいMe活Pieceという次のステップへ進まれている。

今回、ワークの一期生と二期生がPieceで合同になるタイミングに併せて、自分史上最高の自己紹介文をそれぞれにつくっていただいて、披露していただいた。



課題のポイントは二つ

「恐れず構えず、等身大のご自身を、小さくみせることなく安心して表現してください」

「自分を好きになってもらうことへのアプローチだと考えてください」



この課題からは、私自身も大きな気づきがあった。

Me活生それぞれの人生の重みを、しっかり感じることが出来た。

彼女たちの自身の深堀りの進化が凄まじい。


中でも、一期生のY🩵ちゃんのこれには、なぜだか涙までこぼれてきた。


今までの人生で彼女が培ってきたもの、信念をもって取り組んできたこと、そして、これからも大切にしていきたいもの。

その上で、自分が他者に対して何が出来るのかということ。

Me活ワークで知り合ったばかりのY🩵ちゃんなのだけれども、彼女のこれまでの人生を愛おしく感じさせてくれた、とてもとても素敵な自己紹介文だった。


自己紹介をあなどることなかれ、と思わせてくれたMe活生達には、こころから拍手を贈りたい。


みなさんがもし自分史上最高の自己紹介文を書くとしたら、自分のどんなところを書きますか?

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