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DXに必要な「物事の分解力」

働き方改革関連の記事が続きましたので今回はDXのついて書きます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)については今更説明も要らないと思いますが、何かしらの変革を「デジタル」を使って行う事です。
「変革」ですから単にアナログをデジタルに「置き換える」ではなく、根本的に大きく変わる様な事、特に「本当はこういうことをしたかったのに」という事へデジタルを使って「変革」させる事です。

桶屋を儲けさせるために風を吹かせる位の感覚…と言ってもわかりにくいですね(笑)

本来したかったことを実現する“手段“

変革を行うということは、根本的な変革を行うため、「今していることをカイゼン」するのではなく、「今までできなかった本来したかったことを実現」する必要があります。
つまりは「本来したかったこと」を実現するには、「今していること」や「今使っている手段」をそのまま使っても実現が難しいのです。
また、「今仕組みが無い」からこそ「したいことが出来ていない」状況であり、「今現在無い仕組み」を考え、そして実現する必要があります。

「無い仕組み」とは


無い仕組みを作るって言っても・・・そう思われる方も多いと思います。
作る・・・と言ってもフルスクラッチで作る必要はないのです。

世の中には様々なニーズを満たす「仕組み」がたくさんあります。
ただ、個々の細かな仕組みでは皆さまの「本当にやりたかったこと」を実現することは難しいのです。
多様化する現在、ニーズについても多種多様存在します。
つまり、皆さまの本当にやりたいことは「誰かと一緒」な訳ではありません。
どこかで使っている仕組みをそのまま持ってきて・・・ではうまく嵌らないのです。

そこで必要なのが「物事の分解力」です。

「したいこと」を実現するためには一つの仕組みでは難しいでしょう。

皆様のニーズが単純であれば特に考える必要もないと思いますが、人の行動はそんなに単純ではありません。
桶屋が儲かるためには何をすれば良いのか。「客がお金を払って買ってくれれば良い」
・・・では「どうやったらお客様にお金を払わせられるのか?」・・・と考えれば考えるほど単純な話でなくなってしまいます。

例えば仕事の効率化一つとっても、どのような効率化が必要なのかは現場・・・場合によっては人ごとに違います。

そのために必要なのが「分解力」です。

例えば「効率化」はなぜするのでしょう?
「効率化」が「やりたかったこと」では無いと思います。
「本来やりたかったこと」をまずは明確化し、やりたかったことを実現するために何をすれば良いのか、根本的な原因、施策を一つ一つ紐解くのです。

一つ一つ深掘りを行い、「なぜそうなのか?」「なぜそう思ったのか?」を繰り返していきます。

この繰り返しの中で、一つ一つやりたかった事を実現するための要素が明確化されるのです。

この明確化された「要素」単位であれば、「実現するためのデジタルの仕組み」も、「やり方の変え方」も、全てが当てはめられる様になるのです。

「よく分からないけど何かできる」では何も変わらない

「デジタル」=「よく分からないけど何か便利なツール」

と同じように、

「変革する」=「何かよく分からないけど変えることで良くなる」

というイメージを持たれている現場が非常に多くあります。

この「よく分からない」状態のままでは「何を変えて良いか」も分からないです。

またよく分からないからとりあえずは「効果が定量化できる分かりやすい効率化ツール」などを導入することも多い訳ですが、企業や団体としては効率化ツールで効果を発揮した結果、「本当にやりたかったことが実現できたのか?」ということを改めて考え直してみて頂ければと思います。

例えば企業としては業績や規模を拡大することが目的、であれば効率化は一つの手段でしかありません。
効率化したことで何を変え、どう伸ばして業績を良くするのか。

この道筋を作るためには各所に存在する「課題」を見つけ出すまで「分解」し、「変革していく」必要があります。

私は2016年ごろ、年間200社を対象に働き方改革のワークショップを行うファシリテーターを行なっていました。
この時も同じ「物事の分解」をお客さま自らの言葉にしてもらうことを行なっていました。
掘り下げ、自分の言葉にすることで、今まで見えなかった気付きが生まれる瞬間を沢山みてきました。

皆様も是非「物事の分解」を行ってみてください。

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