伝えたいことは「一つ」に
プレゼンテーション、複雑な構成でたくさんのことを伝えたい。しっかりしたロジックを構成しつつ、ロジックに必要な要素から導き出された商品群を覚えて帰って欲しい。
かっこいいプレゼンテーションを目指すとさまざま凝ってしまいがちですが、今回はもっとシンプルにした方が伝わりやすいですよ。という話です。
カッコいいプレゼンって?
カッコよくプレゼンをしたい。ステージに上がる多くの人が持っている気持ちではないでしょうか?かっこいい言葉を使い、ロジックを組み上げ、それぞれに構成される要素を参加者に理解してもらい、何かしらのアクションをとってもらいたい。
製品やサービスの購入に繋げたり、相談などの機会を得たい。
当然、多くの製品・サービスを訴求しなければ投資したイベントの費用を回収できないため、多くの要素を組み込み、プレゼンを行う。
ただ、この詰め込まれた要素ではなかなか相手を動かせません。
理解できないとアクションできない
プレゼンターがいくら複雑なロジックを組んだとして、お客様がそのロジックを理解していなければ、何のアクションにもつながりません。
実際皆様はいきなり目の前に表示された初めてみる数学の公式を事細かに説明できれば、公式を使いこなせるようになるでしょうか?
当然プレゼンターの方はそのロジックを組むためさまざま試行錯誤しながら検討を進めて来ていると思います。その時間をかけて検討したものを数十分という短い時間で聴講者が理解し、使いこなし、自分が必要であるという結論を出し、その上で製品・サービスを契約する。
かなり難しいのではないでしょうか?
理解できないとアクションできないようなロジックではアクションにつながらないことが多くあるのです。
人は頭を使うと眠くなる
皆様は当然今まで義務教育などの授業を受けてこられたと思います。
自分が興味のあることであれば、真剣に聞くこともできたでしょうが、一方でよくわからない、理解できないようなことを聞いていた時、眠くなりませんでしたか?
人は当然ながら何かを覚えようとする時、頭を使います。より複雑なロジックを覚えようとするとその分頭をフル回転します。
すると脳が疲れ、眠くなるのです。
論文などを読んでいる場合、途中で嫌になることはないですか?
自分の好きな雑誌や書籍では眠くなりにくくても、難しい話を読もう、理解しようとなすると途端に疲れて眠くなる・・・
難しいロジックなどを多用しプレゼンテーションをすることによって、聞いている人たちが疲れてしまうと本末転倒になるのです。
訴求は1つに
最終的に持ち帰ってもらうものも複数になってしまうと、何をすれば良いのだろうか。と思ってしまいます。また、複数の要素がある。ということはそこに至るまでのストーリーがその落とし所それぞれにつながる複雑なものになってしまいます。
当然聞いている人たちはその複雑なつながりを理解しながら提示された商品群を認識・理解してアクションすることになります。
読み解けなければ、幾つ並べたところでアクションにまでつながらないのです。
訴求をしたいものは1つに、そこまでのストーリーやロジックはシンプルに。
絞ることでよりアクションをしやすくなるのです。
テレショップが手本に
テレビショッピングなどがわかりやすい例です。
一つのストーリーでプレゼンテーションを行い、最後に提案・アクションする商品は1つです。
聞いている人たちがアクションしやすいように非常にシンプルな訴求をしています。
では、複数の商品を訴求したい場合はどうしているでしょうか?
ジャパネットたかたなど複数商品を紹介する場合は、商品ごとにストーリーを用意、商品を訴求しています。
つまり「分ける」ことが必要なのです。
訴求する相手もシンプルに
「自社顧客の経営層を集客している」という場合、相手の関心も、現状の課題も、聞きたいことも、全てがバラバラです。
そういう人たちにアクションを促すとしたら、関心がありそうなことの上位5つの製品・サービスを紹介し、それに繋がるロジックを作る・・・
考えただけでも複雑なプレゼンテーションになりそうですが、そうなると参加している人たちそれぞれが中途半端になってしまう可能性があります。
当然、基調講演などの際には全員が関心あることを話すべきなのですが、そこに複雑なロジックや多数ある商品を持ち込んでしまうと発散してしまいアクションにつながらないことが多くあります。
基調講演などはモノの核心までは繋げない。全員が関心のある話をわかりやすくする。
その後、個別にシンプルなロジックで製品・サービスごとに話を組み立てることでアクションに繋げることができるようになります。
シンプルなストーリーで聞いている人たちが全員納得できる話ができた方が「カッコよくプレゼンテーションができている」のではないでしょうか。
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