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ライ麦畑てなに?

英国人女性を殺害し指名手配になり2年7カ月後逮捕された市橋達也の手記を読みましたが  
何か変な浮遊感が文章から滲み出ていました。

まるで 司馬遼太郎の【街道をゆく】みたい。
旅行に行った若者の紀行文て感じでした リンゼイアンホーカーさん(当時22歳)を暴行 殺害 死体遺棄をしたという点だけは除いて。
彼の社会【逮捕されるまで 2年7か月】のタイトルどおりその間何をしてどう感じたかだけの著書でした

驚くのは淡々と書かれた文章ですが (自己整形をした)  下唇をハサミで切り 鼻の膨らみを減らす為に糸で縫った  黒子をカッターで切り取り 等。

そんなの普通なら生活でちょっと切っただけでも痛いしなかなか治らない。  病院で抗生物質を注射してもらう訳にも行かず自分で治癒したと。

沖縄に行き生活費が無くなると日雇いの労働をして警察の気配を感じると即逃走 大阪の西成でまた働くというルーティンを繰り返していた。

そして最後に驚くのは何と独りでディズニーランドにも行ってます。 
何たる生活力 

医師の家庭に生まれて何不自由なく育ったけれど世間知らず…というか倫理観常識の概念が無いから犯罪者になり指名手配犯とはなったが(犯行時には恋人と交際していたという)
皮肉なことにその逃走過程で社会に溶け込む能力を身に付けた。  

テレビや週刊誌に書かれていた逮捕時 捜査員が(市橋達也だな?) はい…   
では無かったそうで 

大阪南港フェリーターミナルで通報を受けた捜査員数名が周りに配置し (兄さん 名前を聞かせてくれよ)…   はい 市橋達也です。 という状況だったそうです。   何度も彼を取り逃した失態のようやく面目躍如という警察の苦労も伝わりました。

追記   彼が逃走中にバイブルのように読んでいた小説JDサリンジャーの【ライ麦畑でつかまえて】
私の少し上の世代の方々も絶賛していたのですが…
  2回読みました。  10年間隔で。

全く良さが解りませんwww   拗らせた厨二病のナルシスト話?  
初見は18歳ごろで当時は尾崎豊が流行っており同様に1ミリも感化されなかった自分は感性が欠如しているのか…  と暗澹たる気持ちになったが今ではそれで良いとさえ思えます。

【了】

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