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テキスト版:昭和40年男の梶原一騎論

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(株)クレタバブリッシングから刊行されている隔月誌『昭和40年男』にて、2013年から2018年まで連載した「昭和40年男の梶原一騎論」の全話の本文とコラムをテキストのみで再録。
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#初恋物語

第六回「初恋物語」(後編)(2014年6月号より本文のみ再録)

第六回「初恋物語」(後編)(2014年6月号より本文のみ再録)

初恋ー
だれもが一度は
その果実をかじる
しかし その果実の味が
同じであることは絶対にない
神はそれをやさしさで
与えたもうたのか
あるいは残酷さでー
(ジャン・コクトー)
 物語冒頭で引用された一文である。多感な思春期の連載当時、マンガやドラマでこうした愛や恋・青春に関する詩や文章に出会った時、それを忘れないようにノートに書き写したり、切り抜いたりして必死に暗記していたことを覚えている。恋に恋

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第五回「初恋物語」(前編)(2014年4月号より本文のみ再録)

第五回「初恋物語」(前編)(2014年4月号より本文のみ再録)

今回取り上げる『初恋物語』は、百を優に超える梶原一騎作品において知名度ではややマニアックな部類といえる。しかし、連載期間(80~81年)に多感な思春期を過ごし、恋愛のノウハウをメディアから学んでいた昭和40年男にとっては、思い出深い一作である。そこで今回は『初恋物語』について語っていこう!

※『初恋物語』作品データとあらすじ

ラブコメマンガ全盛に苦戦した時代 『初恋物語』が週刊少年マガジンに

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