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映画の感想

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映画とかドラマの感想とか。
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2021年5月の記事一覧

「明日の食卓」(2021)

名作だと思う。 尾野真千子、菅野美穂、高畑充希。 境遇も住む場所も違う三人の母親。共通点は10歳の「ユウ」と言う名の男の子を育てていることだけ。 それぞれの普通に暮らしが、ある日変わり始める。 重いテーマでどんな辛いバッドエンドに向かうのかと途中は怖くなったけれど、ラストは優しい。 それぞれの年代で当代きっての女優と言ってもいい三人の演技にただ圧倒されます。

「ドラッグストアガール」(2003)

クドカン脚本。田中麗奈 同棲相手の浮気で家を飛び出した女子大生。田舎町のドラッグストアでバイトを始めるが、かわいい彼女目当てのおっさんたちがラクロスを始める、というコメディ。おっさんたちのキャスティングが豪華。 伊武雅人、三宅裕司、柄本明、六平直政。 田中麗奈のミニスカートかわいい。

「ガーンジー島の読書会の秘密」

AmazonPrimeでタイトルに引っかかって観たのですが、良い映画にめぐりあいました。 大戦中ドイツに占領されていたイギリス海峡の島ガーンジー島。あるきっかけで戦時中この島にあった「ポテトとピールパイ読書会」を知り島を訪ねる若い人気作家のジュリエット。彼女を歓迎しながらもどこかよそよそしく秘密めいた読書会の人々。 公式サイトのコピーには「至福のミステリー」と。まさに。

「晩春」

たまには古典を。1949年の小津映画。笠智衆、原節子。原節子のなんとうつくしいことか。 昭和24年の鎌倉駅。紀子がサイクリングする浜辺の道は茅ヶ崎あたりか。遠くに江ノ島が見える。展望台はまだない。

「マイマイ新子と千年の魔法」

「この世界の片隅に」の片渕監督の名作、と聞いていたのですが全く予備知識無しにみました。よかった。 「この世界の片隅に」と同じように優しい絵柄で、今度は昭和30年頃?の田舎の子どもたちの暮らしが細やかに描かれていき、千年前の都の少女とつながっていきます。心に沁みる映画。この映画に出てくる大人たちも皆素晴らしい。

「Give and Go」(2009)

12歳の橋本愛にちょっと泣かされてしまいました。 掘り出し物みたいな映画、橋本愛初主演。 聴覚障害の少女ともとプロバスケの青年。お下げ髪も似合う幼い姿だけれど見まごうことなき強いまなざしはまちがいなく橋本愛そのもの。

「廃市(1983)」

大林宣彦監督の本を読んでしんみりしてしまったので。 「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」はもちろん大好きな映画だけれど、この映画が僕のザ・大林映画。 論文を書きに田舎の町を訪れた青年の、幻のような夢のようなひと夏。 「転校生」のすぐあとだけど、こんな小林聡美は後にも先にも見れなかった。

「ナイル殺人事件(1978)」

「オリエント急行の殺人」につづいてケネス・プラナーのポアロが映画になると聞いたので予習。ピーター・ユスチノフのポワロ。 これも「オリエント急行」と同じ「グランドホテルもの」のバリエーション。謎解きだけでなく豪華なキャストが演じる多彩な登場人物たちと舞台装置(今回は列車じゃなくナイル河の遊覧船)を満喫するのも愉しみのひとつ。