安倍総理の矜持~100本目の投稿に寄せて
こんにちは。
今年のGW明けから、1日だけ中断しましたが、こつこつ書いてきた拙稿も、これで100本目の投稿になります。
途中の中断以降でカウントすると、51本目の投稿です。
1本でも読んで頂いた方に、感謝申し上げます。
100本目の投稿なので、もっとポジティブなテーマで書きたかったのですがw、今日は安倍総理の評価できる点について書きます。
政権を奪取したいと考える野党の人には、参考になると思います。
でも、たぶん誰も真似できないと思います。
以下に挙げる全部で8つのポイントについて、安倍総理の後任の自民党の
政治家で、総理大臣に就任して少なくとも3~4年後、合格点の出せそうな政治家は一人も見当たりません。
野党でも皆無です。
真似すらできないことに、わが国の悲劇もありますが。
Forbesの記事に掲載された政治家のリーダーシップ
約3か月前の5/21に投稿した、小池百合子が日本初の女性総理大臣になる可能性について書いた拙稿で、紹介したForbes(フォーブス)の記事を再掲します。
この記事の著者でForbesのコントリビューターであるAvivah Wittenberg-Coxが、以下のような辛辣な発言をしておりました。(最後から3つ目の段落です)
Now, compare these leaders and stories with the strongmen using the crisis to accelerate a terrifying trifecta of authoritarianism: blame-“others,” capture-the-judiciary, demonize-the-journalists, and blanket their country in I-will-never-retire darkness (Trump, Bolsonaro, López Obrador, Modi, Duterte, Orban, Putin, Netanyahu…).
5/21の拙稿では、フォーブス・ジャパンの翻訳を引用しましたが、正確に訳されてなかったので、自分の訳を挙げます。
これらの女性リーダー達とその業績を、この危機を利用して強権体制を強化し、他者に責任を転嫁し、司法を手中に収め、ジャーナリストを悪者扱いし、絶対に引退しないぞという暗黒の毛布で自国を包み込もうとしている「強い男達」と比較してみよう。トランプ、ボルソナロ、ロペスオブラドール、モディ、ドゥテルテ、オルバン、プーチン、ネタニヤフ、、、
これは、トランプ米国大統領や、ブラジル大統領ボルソナロら男性リーダー達が陥りがちな点を指摘していました。
安倍総理の8年間を、冷静に評価してみる。
まだぴったり8年は経過してませんが、おそらく8年は超えるのではないかと思われる安倍晋三総理大臣、自民党総裁の評価を、上記に即して今やってみましょう。
1.強権体制を強化: 政権初期に、民主党政権で作った内閣府人事局の制度を最大限有効に使って官僚の人事権を掌握しましたが、コロナ禍での強化はないようです。
2. 他者に責任を転嫁: 「日教組だって、悪いじゃないか」とか、ヤジまでとばして、反論のために他者を悪く言ったことは2度3度あったかと思います。
ただ、安倍総理が「〇〇は誰それが悪い」と発言して、自分の政策を遂行しようとか、野心を達成しようとかしたことは、過去なかったと思います。
特に、この半年間の新型コロナウィルス対策の失敗の山に対して、自分が大臣・副大臣・政務官を人選・任命したとは言え、「厚労省が悪い」とは一言も言ってません。
もし、言い始めたら、それはもう引退してもらうしかない、ということになりますが。
3.司法を手中に収めようとした: これは、バレてしまいましたね。
4.ジャーナリストを悪者扱いした: これは、してませんよね。
5.絶対に引退しないぞという暗黒の毛布で自国を包み込もうとした:
安倍総理が、日本史上最長政権を目指していたときは、辛目に評価すれば「それまでは、絶対に引退しないぞ」というお気持ちだったかも、知れません。
でも中国の習近平書記長のように、終生職にしてしまった訳ではありません。
そして最近は、すっかり元気も覇気もなく、ボルソナロ大統領のように新型コロナウィルスに感染しても回復を果たした政治家と比べて、心配したくなる程です。
6.新型コロナウィルス対策で、実効力のある政策を遂行する: 上記引用した部分では述べられてませんが、女性リーダー達が実績を上げたのは、新型コロナウィルス対策で新規感染者数をゼロにしたとか、具体的に実効力のある政策を挙げて遂行したからです。
日本では、経済対策を優先したばかりに、今またじりじりと、対策が後手に回ってしまいました。
上記以外に、日本の総理大臣に求められる資質を挙げます。
7.絶対に浮気しない
安倍昭恵夫人の問題行動はしばしば取り上げられますが、安倍総理がこれまで一度も浮気を報道されてないことは、評価すべきと思います。
小泉進次郎のように、できちゃった婚した訳でもありません。
総理大臣ですから、影でこっそり浮気する余地もないでしょうから、絶対浮気なんてしてないでしょう。
8.ハニートラップにひっかからない
私の中高の先輩で、自民党総裁になった人が3人居ます。そのうち2人は総理大臣になりましたが、最初の1人は中国来訪時にハニートラップに引っかかり、それが内密の理由で辞任したと言われています。
二度と再発させてはいけませんが、安倍総理はその心配ないでしょう。
このように評価していくと、海外の「強い男達」と比べて、多少問題もありますが、決して悪い訳ではなく、むしろ高得点であることが判ります。
アベノミクスは、長期政権維持のためのプロパガンダだった
経済政策としてのアベノミクスは、すっかり化けの皮が剥がれてしまいました。
政策の恩恵を蒙ったと言われる大企業の幹部でさえ、その先輩達の退職金の額と比較すれば、報酬が良くなった訳でもないでしょう。
アベノミクスの最大の貢献は、日本が過去30年間、長期政権を維持することができずに政治的不安定がつきまとっていたものが、やっと安定したという安心感が国民に広まったことでしょう。
その安心感自体も、国民の幸福の増進にどれだけ寄与したかと言えば、心許ないものがあります。
野党は、もし政権を奪取したいのなら、もっと実効性のある政策を打ち出していかないとダメでしょう。
上に挙げた、6.の新型コロナウィルス対策に実効力のある政策を挙げて推進するのは、アベノミクスと同等の基本政策を、安倍総理の後任には掲げてもらう必要があります。
そうでないと、日本がどの方向に向かうのか、国民は不安でなりません。
次の総選挙で、安倍総理を落選させる方法
Facebookで、この数年間、安倍総理が「任命責任は私にある」と言ったものの責任を全く取らない事態が発生する度、「打倒安倍政権」の文字がタイムラインに並びますが、安倍晋三さんが総理大臣継続するのを停めるのは、
実は簡単です。
現行の小選挙区制度の下、安倍総理は自分の選挙区である山口4区で、10万票程度を毎回獲得して当選し、衆議院で指名投票で総理大臣になっているのですから、山口4区(下関市、長門市)に15~16万人ほど移住させて候補者を立て、比例復活もできないようにすれば、総理大臣に選ぶことができなくなります。
日本でトップ100以内に入る規模の資産家が、そのために20億~30億円の資金を誰か一人でも提供してくれれば、その16万人を居住させる共同住宅の建設資金から、次の総選挙が実施されるまで、最大半年程度の生活費用まで賄えます。
「20億~30億円」というのは正確に見積もりした訳ではありませんが、国家予算の250分の1程度ですし、GAFAの1社の予算の数分の1です。
オバマ大統領が使った選挙資金7億6,000万ドルと比べても、たったの30分の1程度です。
もちろんこれは日本においては荒唐無稽な話ですが、お金さえあれば実現出来ることを意味しています。
そこまでして安倍総理を追い込む必要がないと云うのなら、そこまで安倍政治が酷い訳ではない、ということです。
安倍総理の矜持
「矜持」とは、「その自尊心をじっと保ち、自身を抑えること」です。
最近、すっかり表情から生気の失せた安倍総理ですが、辞任するときは、ぜひ矜持をもった振る舞いをお願いしたいものです。
内閣府の官僚の作文ではなく、自身の言葉で退任会見に臨んでください。
「安倍総理の方が、まだマシだった」なんて言わざるを得ない事態が、早晩起こる気がしてなりませんから。
では、また明日。
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