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東日本大震災を忘れない(27)-遂に、陸前高田市へ。<その2>

こんばんは。今日もお疲れ様です。

最初に、大震災で亡くなられた19,729名の方々に対し、心より哀悼の意を
表するとともに、ご冥福をお祈りします。

そして、とうとう行方がわからないままにしてしまった5,229名の方々に、
心からお詫び申し上げます。

(数字は、いずれも以下の今年3月10日現在の緊急災害対策本部の最新情報
です。)


http://www.bousai.go.jp/2011daishinsai/pdf/torimatome20200310.pdf

昨日の、陸前高田市ボランティアセンターで作業場所を指定してもらい、
現地に赴いたところの続きです。

トップ画像の奇跡の一本松、様々な方がnote.comに画像アップしてくれてるので、背景の雲の違いで好きなの選べます。


今日は、現場での作業を開始したところからです。

申し合わせで、作業現場の写真は撮らないこととなってますので、しばらく字だけでお送りしますm(_ _)m。

実は、ボランティアセンターから借り出す機材は自分たちで本数とか決めるのですが、鎌を26人のうち15本もあればいいかな、と思ってたところ、現地に行ってみたら草刈り作業がほとんどでした。

鎌をもっと借りて来ればよかった。。。

残りの11人は、ごみを拾ったり、刈った草をとり集めますが、ごみもほとんどありません。

交代で鎌を握ることとしました。

生まれて初めて鎌を握る人も居るので、まず安全な刈り方を説明します。

のぞえも、初めて認識しますた。

イタドリとか、鎌では刈り取れない太い雑草があり、こちらはスコップで根を切りながら土ごと引っこ抜きます。

暑いので、30分毎に休憩を入れながら作業をしました。

作業開始してすぐ、現地のおばちゃんを掴まえて、大事な話をしました。

「もし同じ津波が二度来たら、私達どこに逃げればいい?

前回は、どこに逃げて助かったの?」

・・・万一のために、これだけは聞いておかなければなりません。

おばちゃん、斜面の上のほうにあるご自分の家を指さして、
「あぞごは波来なかっだあ」

・・・たぶん、そう、おっしゃったかと。

そっか、いざとなったら皆であそこまで走ればいいね。

聞いた話を、リーダー他主要メンバーに話して回ります。

被災地での活動は、虫に刺されないよう長袖着用が要請されているので、
皆汗びっしょりです。

陸前高田のボランティアセンターでも、付近に蜂の巣があり、皆びっくり
してよけていました。

スズメバチとか大型の蜂に刺されると、ショック死の危険性があるので、
あなどってはいけません。

幸い作業している場所では、蜂は全く見かけませんでした。

休憩の都度、皆日陰に逃げ込みます。

作業中、草むらの中から写真を見つけました。

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現場を離れてから撮影したものですが、婚礼写真です。

福島県で作業したときもそうでしたが、こちらの皆さん、写真は大事に
持ってます。

別の場所で草刈りをしてるおばちゃんに見せたら、知らない人達の写真
でした。

津波で、遠くから流されてきたのでしょう。

綺麗に泥をぬぐって、ボランティアセンターに持ち帰ります。

別の仲間が、同じく携帯を見つけてきました。

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こちらものぞえが預かって、ボランティアセンターに持ち込みます。

女子大生ちゃん達も頑張ってくれてましたが、男子学生君達も頑張ってくれました。

「ちょっとこれ手伝ってぇ」とおば様からお声がかかると、「はい!喜んで(笑)」と走って駆けつけてくれます。

皆、大喜び。

女子大生が居るなら、俺も参加しようかな、と思ったそこの貴方、彼ら
爽やか系男子学生がライバルですぞ。

おまけに、何気にイケメンも居たりする。(笑)

「彼女、居る?」聞いてみました。

「はい、居ます!」

イケメンで、背も高く、ボランティアで活動する体力気力品格もあって、
ちゃんと彼女も居るんだ~。

・・・世の中って、不公平にできてるもんですね(笑)

なので、被災地でナンパしようと思っても、ダメなんですね~。(笑)

陸前高田では、ボランティアの作業終了時刻は午後2時と決まっています。

作業の後始末をつつがなく行い、日没までに全作業を完了させないと
いけないので、ローカルルールに従い、撤収です。

おばちゃんから頼まれた土手の部分、土手の向こうからこちら側まで、道路から見えるところは全部刈りました。

これで、車からゴミを投げ込む人も減るといいですが。

本当は、道路から目につかない、家が建ってた場所の草刈りもしたかったのですが、撤収作業に取り掛からないといけません。

集めたゴミを見る限り、道ばたでタバコを吸い、空き箱を投げた、という
感じで、わざわざ捨てに来る輩は、こちらでは居ないようです。

バスの横に、地元警察が来ていました。

ダイバー服に着替え、海に入って、引き続き行方不明者の捜索をしてくれて
いました。

まだ、東北全体で4千人以上の方が見つかってません。
(冒頭に挙げた数値の通り、その後9年間で5,229名に増えました。)

震災から半年経ちますが、警察による捜索活動は、地道に続けられて
います。

しかし、斜面での草刈りが、こんなに腰にクルとは思いませんでした~(笑)。

天気も、のぞえが被災地で作業した日の中では一番晴れ渡っており、9月
下旬じゃなかったら熱中症で倒れる人も居たかも知れません。

いつもの通り、女子はバスの中でカーテンを閉め切って着替えをして
もらい、男子は物陰に隠れて(笑)コソコソ着替えます。

ちょっと時間があったので、波打ち際に降り、靴下を脱いで波に浸かり
ます。

既に冷たくなってる岩手の海の水が、心地よいです。

海、本当に綺麗でした。

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この海に消えて行った多くの人達のためにも、誓いも新たに頑張らないと。

民主党ボランティア隊は、また陸前高田市街地を抜けて奇跡の一本松方向に向かい、そこから北上して、ボランティアセンターに向かいます。

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行きとは、反対側、海から内陸部分の景色が続きます。

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陸前高田の堤防を越えた津波は、すべてを洗い流していきました。

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瓦礫の撤去は、土地所有者の同意を得られたところはあらかた片付き、
まとめて集積されています。

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所有者の居なくなった車が、大量に集積されていました。

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未来のことを考えましょう。

同じ津波がもう一度来ても、人の命を救うには、どのような街並みを造ればよいのか。

安全な場所に移住してくださいと、言うのは容易いですが、言われた方は
住み慣れた故郷を離れ、知らない土地で仕事と住家を探さないといけません。

先日、議員の古い友人が事務所に持ち込んだプランに、目をみはりました。

オーストラリアのエアーズ・ロックのような小高い山を海辺際に造り、人々の生活空間と、地下にLED照明で野菜を作る大規模工場を同居させては、というものです。

画像15

         (画像はWikipediaのサイトより借用)

陸前高田のような海辺が開かれた場所でも、この丘が堤防の役割も果たし
ます。

被災地での大規模な工事は、雇用も生み出します。

大勢人が集まるので、その間、地元も潤います。

このプランを具体化させようと、動き始めています。

次回は、いよいよ食日記です。(笑)

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中国料理・上海蟹 Joe’s Kitchen 丈的厨房 おしゃべり担当マダム Lee さん
09/27/2011 13:16:53
ご苦労様です、皆さんのご尽力を考えたら
ちょっとしたことでへこたれてはいられないと
再認識です。私でできることを続けていこうと
思います。

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のぞえ 返信
09/27/2011 13:23:20
◆マダムLee^^

ありがとうございます。

よろしくお願いします。

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ホワイトオニオン さん 
09/27/2011 14:07:31
草刈は、腰に来ますので気をつけてくださいね。
わたしこの三連休中の衣替えの最中に、
腰をがっつりやってしまい、
なんにも出来ない状態になってしまいました。
台風も去ってやっといろいお手伝いできるかもと思っていたのに
情けないなくって・・・

東日本の被災地は阪神大震災とは違い、
街づくりも時間がかかりますね。
安心安全な街づくりをお願いします!
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中国飯店 代官山 花壇 ホールスタッフ ゆう さん
09/27/2011 16:40:15
確かに鎌の使い方、分からないですね(^^;;
皆さんで汗びっしょりに。
お疲れ様です!

海、本当に綺麗です、、、


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猫♪ さん
09/27/2011 17:05:48
貴重なお話ありがとうございます
素敵な写真ですね
いつか持ち主の方に戻りますように
本当に今の日本は頑張っていますね
若い方もとても熱いですね
私も何かしたいと思います
のぞえさん忙しい中いつもご苦労様です
ありがとうございます

でもまだまだこれから!ですね

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サクラソウ さん
09/27/2011 20:42:23

 お疲れ様です。

 家のバイトが参加したと、やるのはがれきの撤去と。

 優しい人間の方が増えたのかなぁ?

 時間の余裕無いし、何処かでお手伝いできればと思います!

 海の画像綺麗です!!その後の写真が確かに!!悲惨です!!
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山手隠れ家ダイニング KIKUCHI オーナーの奥さん ふじこ さん
EMAIL:
09/28/2011 09:21:06
お疲れ様です。

いつも見て考えさせられます。

私事ですが、昨年の大事故に遭遇した時に、世の中には、意識も宣告何も無くこの世から離れてしまう人間が多く居るのだと身に知りました

トプカプさんで皆さんと楽しんで3日後に、いつもと同じ生活して信じられないことが運命にあるんですよ。

運があって、生きてますが。あの状況なら、死んでるか、障害者になってます。

死んであの世から、悔しがって泣いて返してくれって叫んでも、生き返らしてはくれないんでしょうね・・・。


あの日以来、私はその悔しさが実感出来ました。今回の震災はこの様な方ばかり・・・。

泣けてしまいますね。それがこうやって色々と見つかるのを、生かしてあげたいですね。

そして、次に生かして欲しいと思います。

ご苦労様です。
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ギリシャ料理&バー OLYMPIA 店長 オリンピア さん
09/28/2011 12:40:33
婚礼写真…なんてステキな花嫁さんなのでしょう。。。。
無事にこの写真が・・この花嫁さんに戻ることを
願わずにはいられません。。。

海の写真…
なんて美しい海…キレイで穏やかな海…
でも…その反対側には…

ずいぶんとこれでも片付いた・・とは思うものの・・
まだまだ…たくさんの問題があるようですね。。。

ボランティア…本当にご苦労様です。。。
まだまだ時間はかかるでしょうが…
美しい街づくりがされることを心から願います。。。
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巴里の恋人 さん
09/28/2011 20:19:58
すいません・・・不謹慎ですが、途中で笑っちゃいました。
確かに被災地でナンパは動機が不純過ぎですね。
中腰での草刈はさぞかし堪えた事でしょう・・・本当にお疲れ様です。


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のぞえ 返信
10/01/2011 18:26:43
◆ホワイトオニオンさん^^

普段から体鍛えてないと、腰やられちゃいますよねf(^-^;。

まず、どこかに安全なモデル街をつくって、そこから展開していきたいです。

◆ゆうさん^^

草を持つ方を、逆手で握るのがコツです。

◆猫♪さん^^

まだまだこれからです。

現場でも頑張るし、東京でも頑張ります。

◆サクラソウさん^^

震災で、優しさが強くなった人は多いと思います。

残された皆で、助け合わないとね。

◆ふじこさん^^

本当に、そうです。

世界は非情です。人間だけが、そこに情を持ち込むことができます。

できる限りたくさんの愛と情を持ち込みましょうよ。

◆オリンピアさん^^

ギリシャのような美しい風景と暮らしを取り戻せるまで、人々の頑張りは続くことでしょう。

◆巴里の恋人さん^^

まぁ、人間の営みのうちですけどね。(笑)
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この日のコメントは、以上になります。


では、また明日。

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