マガジンのカバー画像

連載「いい映画には理由がある」

17
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

エンニオ・モリコーネのこと

7月6日に91歳で亡くなられた作曲家エンニオ・モリコーネ。音楽とはすごいもので、今回の訃報で忘れていた感情のいろいろを思い出させてもらった。 幼稚園にも行ってない頃(今回調べて分かったのだが、『荒野の用心棒』は、私の生まれた年の作品)(そして私は、自宅で洋裁をしたい母が質問の多い私をなんとか頼んで3年保育を2回通っている(!)ので、ほとんど2〜3歳でくらいのことだと思う)、家には畳とレコードしかなく、よく父と寝ころんでレコードばかりを聴いていた。母に叱られる以外は、それしか

ピュアは努力で得られるものではない『ベニスに死す』

どこでとめても美しい映画。30年ぶりに再観。20歳の時には理解できなかった、悪臭・菌・道化・老い・誤魔化し、そして・美。今回はマーラーの曲やマンの少年愛と共に、理解できたように思う。 実はこの映画にはもうひとつの物語が私にはあって。20代になったばかりの「超」生意気盛りのころ、やたら難し気な映画評論で語られるこの『ベニスに死す』。 公開時から10年たった80年代ではかなりのアングラで。ようやく観る機会があって朝から並んでいた。その最終回でようやく番が回ってきて、今日は観ら

ベティ・ブルー 愛と激情の日々

『ベティーブルー』、『グランブルー』、『ディーバ』。 あのころの映画を再観しています。この三作品以外にもあるのだけれど、この三つは特に、私の中で「ブルー繋がり」。(※ブルーベルベットは、私には「赤の印象」なので入らない。)私の中では勝手に、映像と印象が「青で繋がって、完結して」いるのです。 その他にも、『美しき諍い目』『バーディ』『シェリタリング・スカイ』『汚れた血』「バグダッドカフェ』『C階段』。 自分が「青」かったのもあるだろうし、TOKYOのセゾンな感じもあるだろう