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公平公正

 特定の選手やチームを応援したことなど無かったし、好ましいとも思わなかった。しかし、WBC以来、大谷翔平のファンになった。彼の活躍に一喜一憂していたが、最近は彼の所属するチームの勝敗にこだわるようになった。
「最近、気のついたことがある。」
私のYouTubeのホーム画面は大谷翔平の投稿動画ばかりだ。そればかりではない。Facebook、X、LINEのタイムラインは大谷翔平のオンパレードだ。また、Google、Yhahooなどのニュースも大谷翔平以外の記事は検索する必要ができてしまった。これはSNSやネットニュースが視聴者の嗜好に合わせて興味のありそうなものばかりを並べるからである。
 以前のTwitterでリベラルで革新的な考えをもつ人物をフォローしていた。Twitterをアーロン・マスクが買収してから、彼の考え方についていけずにTwitterを削除して、アクセスしていなかったけれども、友人が作品をXを通じて発表していることを知って、再インストールした。以前からフォローしていた人物のリベラルな投稿記事が散見されたり、大谷翔平がタイムラインに出てくるのは嬉しい。また、逆に保守的・民族主義的な投稿に対する批判記事も見られる。これらは便利で気分はいいけれども随分と危険でもある。
 保守的な人物のXタイムラインを想像すると、私のタイムライとは真逆の投稿記事ばかりが並んでいることになる。そんな記事ばかり読んでいたら、きっと保守的で独善的な考えに凝り固まってしまうに違いない。ここで気づいた。
「私も彼らと同様に、彼らと反対の考えに独善的になってしまう。」
 SNSに限らない。同一の組織ではトップや上司が主張する考えばかりを聞いていたら独善的になって異論を受け入れなくなる。ある意味、国も組織だと言える。
 大谷翔平だけを応援していれば楽しいに違いないが、パドレスとの首位攻防戦は敢えて公正な目で楽しもうと思った。
「しかし、残念。」
明日から3日間は仕事でテレビ観戦できない。
 ダルビッシュ有と松井裕樹のいるパドレスではなく、大谷翔平のいるドジャーズの応援に日本中が熱中する。大リーグが絶大な人気なのは大谷翔平と彼の試合ばかりを放送しているNHK-BS(衛星放送)の賜物である。
「恐ろしいほどの影響力だ。」
野球では大谷翔平一辺倒でも許せるが、SNSを含めたメディアは政治に関して公平公正であることを願いたい。

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