地平線




ことばが失われる地平で
その雪原の上で
少女は横たわる
深い眠りが林の中を抜けて
梢を騒めかせながら
凍土に突き立てられた銃身を廻る
そして
眩いばかりの赤い閃光で盲た人びとの耳が
無数の弔砲で満たされる
沈黙の中の暗闇







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