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素材を理解することでSDGs・利益価値に貢献とは、【伝えたい事①】

【伝えたい事①】素材を理解することでSDGsに貢献 20220529
古い時代の話しですが・・・添付している画像は、独立して間がない、1986年にデザインしたものです。

私が松下電器【現Panasonic】時代の共栄会社で金型技術と成型加工技術では最高の品質を誇る会社の協力へて商品化した作品です。

この作品は、私が松下電器【現Panasonic】に勤めていた時に、金型技術と成型加工技術の最高峰の会社と協力して商品化したものです。この作品は、高度な技術力と品質管理を要する難易度の高い製品でしたが、共栄会社の協力のおかげで無事に完成しました。この作品は、私のキャリアの中でも誇りに思うものの一つです。

日本の技術と日本文化を表現

この金型はあまり皆さんが知られていないBeCuベリリウムを活用した金型です。
今は環境の問題か、私が知る加工法は消えていました。
転写、熱伝導の良い金型手法です。


1年間で100万個生産、全世界に販売し、海外の著名デザイナが購入してくれた。1887年にMOMAで永久コレクションされたました。

1887年、MoMAから永久コレクション選定通知書と商品
MoMA所蔵アーカイブファイル

インダストリアルデザインを専門業とする私にとって素材加工は、使用者が選択する「価値ある商品を創るため」には欠かせない要素であると考えています。
ややもすると素材加工はベテランの設計者や他社の商品に右に倣えという観が見受けられますが素材は、生産物の価値づくりに大変影響およぼすと常に考えています。

添付されている商品は、黒いカードサイズのケースです。周囲はダイヤカットになっており、平面には光沢感のあるヘアライン加工が施されています。また、本体の厚みは5㎜、3㎜で、超高性能技術が採用されています。

精微性と精緻をデザインした作品

商品の仕上がりや視覚的な表情は重要な要素であり、品位、環境、安全性、強度性、価格、品質、耐久性、信頼性、安心感、美観、使用性など、多くの要素を考慮してデザインを決定する必要があります。

この決定には、多くの責任が伴います。責任ある正当デザインを推進するためには、商品に対する愛情や責任を持ち、商品の微細なところまでデザインと設計をすることが必要です。これによって、より精度の高い商品を作り上げることができ、価値ある商品づくりにつながるでしょう。


【話は、少し横道にそれますが、ここでの責任・義務・リスク・価値化を確保することでロイヤリティー契約・イニシャルフィーの設定が可能になりますね。】

素材を理解することでSDGsや利益価値に貢献

素材を適切に選ぶことは、SDGsや利益価値に貢献することができます。また、3DCADの活用も大切です。このツールを使うことで、より実現性の高い正確なモノづくりが可能となるだけでなく、モデリングの早期のシミュレーションによって、素材や加工法の鑑定ができ、統合的デザインに近づくことができます。

以下、例を挙げて説明します。例えば、ABS素材価格が420円/kgと1000円/kgのものがあります。これらの素材を耐衝撃性と部品価格、重さの関係について検証します。モデリングをして、シミュレーションを実行すると、ABS420円/kg素材は2.8mmの厚みが必要で、重さは126g、部品単価は63.0円となります。一方、耐衝撃性ABS1000円/kg素材は、1.0mmの厚みが必要で、重さは46.3g、部品単価は56.3円となります。強度は同等ですが、耐衝撃性ABS原材料を使うことで、6.3円コストダウンすることができ、しかも重量も79.7gの軽量化ができます。そのため、素材使用量や送料などで、環境や生産者、購入者に利益価値を提供することができます。

このように、素材や加工の知識を持つことで、より効率的かつ環境にやさしい製品造りが可能となり、知恵を創出することができます。

このように素材加工の知識を得れば、知恵を創出する武器になるのではないでしょうか。

素材加工を少しでもデザインに活用していただければとの思いで素材加工辞典を執筆しています。


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