乃木坂5期生でのデビューの可能性を考える

 乃木坂の5期生楽曲『情熱の捌け口』が8月14日に解禁される。
センターには一ノ瀬美空を据え、パフォーマンスも楽曲も、かなり力の入ったものになっていて、評判も高まるだろう。
 というわけで、今日は少し大胆に「5期生だけによるデビューはあるか?」ということについて考えてみたい。

 期別楽曲というのは、基本的に内向きというか、既存のファンに向けてのアピール色が強くなるものだ。
 この常識を覆したのは、なんといっても4期生楽曲『I see』であり、この曲が乃木坂に興味のなかった層にも突き刺さり、裾野を広げたことはいうまでもない。

それ以来、期別曲というものも、注目度があがりつつあるなか、その恩恵を受けたのが5期生であり、『絶望の1秒前』『バンドエイドをはがすような別れ方』といった良曲をもらっている。
さらに、その特徴として、センターが曲ごとに違うメンバーを立てているというのもあり、井上和、菅原咲月、川﨑桜、池田瑛紗、冨里奈央、小川彩、五百城茉央、そして今回の一ノ瀬美空と続く。
また、アンダーセンターは中西アルノ、そして今回奥田いろはが選ばれており、まだセンター曲を持っていないのは、病気療養で活動休止期間の長かった岡本姫奈だけとなっている。
(中西アルノは、表題センターもある)。

3期、4期に関しては、乃木坂運営は、無色透明なメンバーをメインに据え、スキル、人気の安定しているメンバーを配置し、さらに期待枠・可能性枠をおくという流れできている。
与田祐希・大園桃子という芸能経験のない新人をセンターに抜擢し、スキルの高い久保・山下を配置し、そこに期待枠から梅澤美波が飛び込んできた3期。
自己主張が強くなかった無色透明の遠藤さくらをセンターにし、人気があり、歌にも定評があった賀喜を置き、お姉さんメンバーである田村・早川で先頭集団を固め、次世代の星筒井あやめを育成してきた4期。
この3,4期の売り出しの戦略はわかりやすく、効果的だ。
だが、5期に関して言うと、この法則は明らかに崩してきている。

井上和というビジュアル最強メンバーを抱えながら、表題センターに抜擢したのは、歌唱力が桁違いの中西アルノだったし、その中西がスキャンダルで叩かれるや、冠番組においてじわじわとその人柄(ポンコツぶり)を浸透させつつ、SpicySessionsで、ただでさえ高い歌唱力を、もはやアーティストのトップレベルまできたえあげるという戦略(?)に転換。
スキルが確かな奥田が、ミーグリ人気で苦しんでいても、舞台で結果を出しまくり、そちらかのファンを獲得して、完売数を伸ばしている。ようするに、これまでの成功例を、短期間に5期の売り出し戦略にあてはめて活かしていくことで、世代交代の成功を、次の成長につなげる準備を整えているといっていい。

ただ、そろそろ3,4期のファンや、古いファンからは、「贔屓されすぎだ」という声も聞こえてきた。
客観的な立場で考えれば、そういう声もわかるっちゃわかる。
特に、黒見や松尾といった新4期や、3期の将来性を期待されていた枠である伊藤や向井が、ビジュアル&スキルともに、全盛期を迎えている今、5期だけにリソースを取られるのは面白くないと考える人は出てくるだろう。

そこで、俺個人の考えではあるが、そろそろ、本当にそろそろ、期間限定でもいいから、5期生だけでのデビューの可能性も見えてきたように思うのだ(続く)。

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