カラオケ上手と歌上手

カラオケの登場とともに、日本人の歌唱力ってのはめちゃくちゃ上がったそうな。
確かに、日曜日にNHKでやっているのど自慢なんか見ると、鐘一つの調子っぱずれな音痴さんは減少している。
子供のころからちゃんとした音源でマイクを使って歌っていれば、そりゃ多少の音痴は改善されてしまうものではありますな。

ただ、ただですよ。
先日Xでとあるミュージシャンが嘆いていましたが、「歌の評価をカラオケの点数で決められるようになったら嫌だなあ」ってのは、まったく同意するところであるわけです。

確かに、テレビ番組では、カラオケバトル全盛期。
歌い手もアイドルも素人も高得点を連発していて、凄いなとは思うんですけど、正直、100点取ったって、心に響かない人ってのはいるわけです。

ま、正しい音程で歌うのが偉いのなら、私の好きな憂歌団とか、馬場俊英とか、佐野元春だって、トップにはなれないでしょう。
結局、歌にどれだけ情報量(気持ちだとか、思いだとか、共感性だとか)を乗せられて伝えられるかがプロと歌うまの違いなんだと思います。

というわけなんですが、以前ここでも紹介した『SpicySessions』という番組。これが思わぬ副作用を産んでしまっているんです。個人的に。
それは、カラオケ得点番組がつまらなくなってみなくなってしまったこと。

私、歌の上手いアイドルが好きで、保田圭とか増田有華とか川村真洋とか、今なら中西アルノとか、めっちゃ応援しているわけですが、やっぱり彼女たちも、カラオケが上手というよりも、癖があったり、フェイクを入れてきたり、感情がぶわぁっと揺さぶられたりっていう瞬間が気持ちいいわけです。

いや、カラオケが悪いわけではないんですよ。
ただ、カラオケの採点の数字って、偏ったデータ主義者がありがたがるほど絶対的な評価基準ではないってこと。
それって、今まで常識だと思って生きてきたんですが、どうも最近は、「〇〇って歌上手いね。何点?」みたいな聞き方をする人が増えている気がするんで、なんだかなぁ……って思うわけです。
やっぱ、生演奏、生歌、生ライブに勝てるものはないですなw

ってなわけで、youtubeで「アンジェリーナ」でも聞きますか。
カラオケ採点では何点でしょうな?

https://youtu.be/7mIVDPMACAQ?si=jJqAzLckOeC4bvWE

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