見出し画像

令和4年度 ピアサポーター養成講座に寄せて〜学び合いの現場から〜

ピアサポートみなとみなとの副代表として

自分を社会資源と見立ててお役立て頂くことが働くということだと思います。

本当の所、当事者というカテゴリーに分けられることは本意ではないのですが、「精神疾患を抱える経験者として多少は知恵を持ちあわせている仲間」それがピアサポーターだとするなら、ピアサポーターとして働く意義も少しは語れるでしょうか。

ですが、今日はあえて、私自身の思いのお話をします。自己実現や、収入源としてのお話ではありません。
かつて、ミシンの仕事をしたり、大手販売業に採用されて研修を受けた経験のある私ですが、小学生の頃から、父の仕事の関係で電話応対をしていました。
その仕事の内容からいじめの対象になり、人生に夢が全く持てなくなってしまって、勉強に身が入らなくなっていました。さらに言うなら、父が母を病気になっても中々入院させない「超自然的何かの信者」になっている事をどうする事もできず苦悩していました。
高校生の頃には美大を薦めてくれる先生もいて、学校全体の文集の表紙に私の絵を使ってくださった事がありました。でも、そちらの方向の道にも進めませんでした。

担任の先生から私自身の真面目さをかって、まともな就職先をすすめられましたが、それも選べませんでした。なぜなら納得していないながらも私は父のマインドコントロール下にあったからだと思います。

私は父の仕事を手伝い続ける選択をしました。普通に就職した弟は疑問に思っていた事でしょう。

私自身の納得いく形で、危なっかしい父の監視をしているつもりでした。私にとって仕事とは家族に寄り添い守ることでした。

思うのですが、働くことは生き方と言って良いかも知れません。そう言った意味で生き方の選択を誤り、自分自身を大切に扱わなかった事で生きづらさを増強してしまったという見方もできます。

自己犠牲という名のエゴだとしても、それ以外の生き方はできなかったと思っています。

それでも自分自身のストーリーの続きで言うなら私の中では一貫しています。生きる為に働くことです。悩みながらも、家族を楽にするために自分の人格をを活かしてきたと自負の様な思いがあります。

結婚という形で親元から離れましたが、娘という役割から逃げた訳ではありません。老いていく両親を支えるのも役割であり意味ある仕事と言えると思います。

こう言った人生経験があり様々な人の支えがあり、ピアサポート活動を行なっている私です。
自分の人生に関わる人を支えさせて頂くことに深い意味があると考えています。

支えているつもりが支られてばかりな今日の私の元気を作っているのは、WRAPでありピアカウンセリングで、いずれも当事者文化です。それをアナウンスして皆さんの生きることに寄り添い、生きやすさのヒントに繋がる人材として使って頂くことが出来るのであれば、悩んだ事も灰色だった人生も報われる気がします。

わかった気にならず、人を見る目を養い、学びを怠らず人として自分育てをできる人は、たとえどんな立場であっても、「働いている」「生きる意義を持ちあわせている」と信じたいです。

1コミュニケーション会話のコツ

うまく周囲に自分の気持ちを伝えるには

*まず相手の話を聞く事
会話するという事は、話を組み立てていく以上に相手を知るほど大切なことはないように思いま
す。

*伝えたい事はシンプルに
複雑な独りよがりな会話ほど退屈な事はありません。ある人が「頭の良い人は、難しいことを解 りやすく伝える人だ」と言っていました。 私も全く同感で、(私はどちらかと言えば頭の良い人とは言えないのですが、シンプルに伝える ことを心掛けています。)それ以来どうシンプルに伝えられるか考えて話すようになりました。

*自分を偽らす話す事
話を盛り上げたいと思っても嘘はいけないと思います。
会話する時自分を大きく見せようとしたり、横文字で知識をひけらかすなどはあまり好ましくな いどころか想いも伝わらず、
会話する意味がなくなってしまいます。

*相手の立場にたって言葉にする
相手を観察する余裕がある時ばかりとは限らないし、苦手な人もいるでしょう。しかし、相手の 思いを想像して相手の立場に配慮して話すことが大切な要素としてあげられると思います。

*話は長さではない
言葉足らずで伝わらないことを恐れるあまり、情報提供し過ぎても失敗する。ウマが合う合わな いはあると思いますが、会話するという事は時間を分け合い尊敬しあえたら、うまくいっている と思って良いと思います。

*お客さんにならない事
聞いてもらえると安心してすぎて「私は話す人、あなたは聞く人」とか話を聞いてもらえるサービ スの様に一方的に話してしまったらコミュニケーションとは言えない。誰もが限りある人生の限 りある時間を過ごしています。 ただ、つらくて話したくてたまらない時は、時間を決めて相手の都合にも配慮して話をすること か大切だと思います。



「私たちが利用しているサービスと提供しているサービス

こんなサービスがあったらいいな、こんなサービスを提供
できたらいいな」〜私の場合〜

【利用しているサービス】
①就労移行支援→就労継続支援B型
(諫○コミニティ・○らく大村・○ーキングヒルズ・○ストルテ・○ VILLAGE)
②家事援助(○マイルケア)
③訪問看護(訪問看護ステーション○)
④計画相談支援(ラフ・○ム)

【あったらいいなと思うサービス】
①友人紹介の支援
②傾聴支援ピアカウンセリングマッチング
③みんなのリカバリーストーリーで歌を作り励ますサービス

【提供できたらいいと思うサービス】
①WRAP出前ファシリテーター
②WRAPクラスZOOM開催
③リカバリーストーリーを絵本にするサービス(名刺がわりにできるものを作る)
④オンラインの傾聴サービス
⑤生活の知恵を学び合えるサービス
⑥医療や福祉サービスの使い方の学び合いの場の提供

○私たちピアサポーターの強みと ●大切にしているルール


①似た経験を持っている。
❶わかった気になりやすいので注意する。

②服薬経験など、感覚で気持ちがわかる。
❷専門家ではないので、アドバイスはほどほどに。

③ロールモデルになれる。
❸思いを、押し付けない。感情移入し過ぎない。

④同じ目線で寄り添うことができる。上から目線でない。
❹話が長くなりやすいので、時間を分け合い、タイムリミットを決める。

⑤安心できる。心を開きやすい。
❺危険な行動は止めることに徹する。

ピアサポーターとしてロールモデルでい続けるために


ピアサポーターとしてロールモデルでい続けるためには、元気でいる責任「身体的・心理的要素」があるし、信頼に値する自分磨きや人間関係づくり「社会的要素」が必要だと思います。

フォローアップ研修のテキスト17ページの図3のリカバリーのスパイラルのように、自己理解と体調を管理する事での安定は循環しています。
私は、ピアサポートみなとにて副代表をここ数年続けていて、毎月の例会では2回に1回は板書を担当しています。

初めて参加なさる方から見えている私は、皆さんの前で2時間立ちっぱなしでホワイトボードの前でお話の要約をしているわけで、職員に見えなくもないです。精神的にも体力的ににも消耗しますが、なんとかなるのは日頃の体調管理テキストにもある「身体的要素」を守っているからかと思います。

ピアサポーターを続けてきて思うことは、自分の伸び代を信じて日頃から行動しておかなくてはならないと言うことです。希望の感覚の中にいる事、「心理的要素」は大きいです。

ピアサポーターとしてロールモデルでいる事はそんなに難しいことではありません。自分を偽らないことです。自分を知っておくことです。

自分の生活を自分で良い方向に設計するのに一番わかりやすいのは“WRAP“元気回復行動プランですが、日常生活管理プラン、引き金に対応するプラン、注意サインに対応するプランなどがあり細分化されます。

それを更に単純にわかりやすく言い換えると、気分よく元気でいる為の工夫のリストを書き留めておいて、必要な時に読み返すことができるようにしておくだけです。

それらのリストを作るにあたり、たった今WRAPクラスをここで開く訳にはいかないので、自己理解を深めるために短くても良いので毎日、日記をつけることをお勧めします。

同じ失敗を繰り返さない為にも行動を振り返るだけでなく、いかに楽しく過ごすか振り返る事も重要だと思います。
ただ、正直に言いますが、現在日記を付けられていない自分がいます。何らかの注意サインだと考えています。対応プランを現在考え中だったりします。

元気の為に良いことを続け良い習慣にして強い自分を作り出すことを楽しむことが私にとってのWRAPなのだと思いますし、その工夫そのものを皆さんと手短に共有できるこの場においてたった今の私は正直なピアサポーターでいられるよう努めています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?