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逃げたい気持ち

 先日、文喫という有料の本屋さんに行った。普通の本屋さんと違って規則的に文庫本、単行本、出版社で分かれておらず、不規則に陳列されているので普段はとらないような本を見ることができる。

 私は漫画が好きなので漫画コーナーに足を運んだ。北北西に曇と往けという漫画がよかった。舞台がアイスランドという北にある国で、行ったことがなかったので行きたくなった。自然の描写が多かった。主人公の叔父のジャックが『自然と共生しているんだ』と言っていて過去、現在、未来を含んだ目元がそれを物語っていた。

 主人公の名前が彗(ケイ)でフランスの混血。壮大な自然を目の前にして、旅行欲が高まった。この漫画は私をふわりと引っ張りあげてくれた。遠い国へ連れ出してくれて、私も行きたくなる。そのせいなのか、村上春樹の旅行記と夜行列車(本を確認したら深夜特急だった)という本を買った。

 思えば、私は10年分のパスポートを持ってるわけだし、旅行くらいしてもいい気がする。今は国内しか行けないかもしれないけど、それはそれで楽しいかもね。砂丘とか気になるな。あと、知床。車がないから厳しいかも。

 車といえばドライブマイカーを思い出す。あんな風に車を操作できたら楽しそう。スイスイと泳いで、車も喜ぶかもね。生活に疲れて、嫌になったら簡単に逃げられそうでいいな。ちょっと憧れる。

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