節約とはなんなのか

永遠の、とまではいかなくても、今後10年くらいは論点になりそうな、毒親の経済状況についてしみじみ考える数ヶ月だった。
私は確かに経済的に困ったことはなくて、バイトの収入と親が節税()のためにやってた不動産の管理の手伝い費(?)を足せば、いかに欲望のままオタ活をしても余裕で貯金ができる環境にいた。
しかし、経済的に恵まれてさえいれば毒親育ちにはならないかというとそんなことはないと思うし、逆にいかに貧しくてもきちんと愛のある家庭もあると思う。やはりお金とはあってもなくてもそれぞれに別の苦しみがつきまとうものなんだなと結局振り出しに戻るだけだった。

そしてそんな私はというと、去年の11月頃から、「自分の給料のみで今後生きていけるか」について真剣に考え、家計簿をつけるようになり、思い知った。

はい、無理。

去年の12月に転職をし、仕事内容や職場環境を差し置いても給料が高いから我慢しなければ、と思っていたのに、初めての給料日に私は絶望の底に叩きつけられた。
手取りが完全に家賃の三倍。家賃がそもそも最底辺で水光熱費が異様に高いところに住んでいては、とてもではないが生きていけない。
そもそも私の父親が公務員、母親が主婦でどちらも猛毒であったことから、40歳を超えると社会保険料が増えるなどとは教えてもらえない。というか親は知らないと思う。多分履歴書の書き方も知らないもんな。
前の派遣会社では24000円ほど引かれていたので今回もそんなものだろうと思っていたら、32000円も引かれていた。計算が狂った。ていうか収入に対して多すぎない???

節約にあたり、スマホアプリでざっくりと月の収支をメモすることにしたが、まず食費の高さ(使いすぎ)に驚いた。そもそも御歳40とは思えない食欲を誇るワイ、節約レシピを見て思うことは「量が少ない」。この2〜3倍食べたいわい……と思ったことにショックを受け、食事量を減らすことに挑戦してみた。が、1週間経たずにやめた。24時間お腹が減っている(ご飯を食べても、その前に蓄積した空腹貯金があるためお腹が脹れることが永遠にない)というのはあまりに私の心を荒ませた。もともと燃費が悪く食べてもそんなに太らないし、何より心の荒み方が半端なかったので、食べる量を減らすことはやめた。
それにしても、昨今の値上がりの影響は私の節約計画を見事に狂わせた。肉はそうでもないけれど(輸入だから?)野菜が高い。値段だけ見れば安くはないが高くもない、が、本当に旬か?と思う小ささ。私の冬は白菜と大根の食い溜めなのだが、どちらも驚くほど小さくて鮮度も去年よりイマイチ、買う気が消えていく。
魚などはもう目も当てられない。鯖缶の値上げ?鯖缶すら奪われたら魚食えねえです。鮭の切り身の値段に震える日々。でも二切れ300円の時欲望に負けて買ってしまった。めちゃくちゃ美味しかった。たまにはいいよね。

徒然なるままに書きすぎた。
今回書きたかったのは、節約にはとにかく時間がかかるということだ。
食費を減らすにはおかずを減らしてご飯を増やせばいい!と健康のことを無視した結論を出して、ふと今食べているお米の値段を見てみた。
無洗米、5キロ2500円(セール価格)。
当然米の値上げもあり、今はセールで2700円になっていた。あとついでに、私は5キロ買って半年前後で食べきっていることを知った。これはどうやらとんでもなく少ないらしい。あと開封後のお米をそんなに長く置いておくものではないらしい。密閉して唐辛子入れてるから虫を見たことはないけども……。
そしてそこから私の迷走が始まる。
2キロで1000円を切る米を探すのだが、これがめちゃくちゃ難しい。洗うやつならまだしも無洗米では、よっっっっぽど運良く見切り品を見つけない限り無理。そうしてめちゃくちゃ時間をかけて米を買っても、消費が増えたことにより約1ヶ月でなくなる。これはもう5キロに戻した方がいいのでは。戻すなら2000円を切るやつにしたい……とまた膨大な時間をかけて米を探す旅に出た。時間にして約2週間、計3時間は費やしたのではないか。
安い米(しかも無洗米)は供給が安定していない。
だったら、たかが700円かそこらをケチらずにいつもの米を買った方が結局労力的に安かったのではないかと思わずにいられない。
節約とは、情弱で週五の仕事だけでいっぱいいっぱいになっている私のような人ができることではなかったのだ。
ちなみにこれは現代の必需品マスクでも同じことをした。
今のより安いものを探すのだけれど、新しいマスクを探すのがどれだけ大変かはこの3年で既に思い知らされている。大体、小さくて顔に合わない(顔クソデカ民のため)、口に当たりすぎてストレス、耳紐が痛くてストレス、肌と擦れて痛い……のどれかに遭遇するので、そのどれもまあまあ許容でき、値段も安くはないが高くもないものをこの1年使ってきた。今更変えるのもリスクが大きいが、これもなぜか供給が安定しない。あと個包装なのが地味にめんどくさい。結局100%満足できるマスクとは最後まで出会えなかったなと早くも振り返っている。

こうして思ったのは、節約もいいが節約に時間を取られ体力も削られては結局生きていけないということだ。
生きるための節約なのに、節約死していては本末転倒甚だしい。
せめて米やマスクなどの当たり前に必要なものは、多少高くても供給が安定していて欲しい時にすぐ買える(安くなるのを見張る必要がない、欲しい時在庫切れになっていない)ものにした方がいい。
あと、私は炊飯器を持っていないのだけど、置き場がないから、あまり使わないからなのだけど、節約民は炊飯器を持っていた方がいいんだろうなとしみじみ思う。浸水、炊飯、蒸らしで計2時間弱。時間はかかるが手間はないので私はこれを面倒とは思わない。なぜここだけ心が広いのか。多分、それほど炊飯器が邪魔なんだろうな。大学生の時は炊飯器持ってたけど、なんか邪魔だったんだろうな。

ここまで結局何もできてないみたいだが、ひとつだけ目に見えて成功した節約もある。スマホ料金だ。
数ヶ月前にショップでプランを変えてもらったのだが、研修中の札をつけたお姉さんは私の使用量を無言で見て、「月の使用量がバラバラすぎるので」と1番高いプランしか提案してくれなかったが、「それくらい家で自分でやってください」とも言われたが、そのトラウマを払拭すべく料金プランを探し、スマホの設定から何に主にパケットを使っているのか、どの程度節約できるかを計算した。
結果、月3GB超えが多かった私だが、少し気をつければ1GBに抑えることもできることが判明した。結果としてスマホ料金が2000円安くなる(まだなっていないので見込み)。料金プラン変更も家で自分でしたし、パケットも先月は2GB、今月は1GB以内に収まりそうだ。
あとは、WiFi(光)が一軒家価格なのがやっぱり納得いかないので違うやつにしたらまた2000円くらい浮く計算になる。工事費を来月くらいで払い終わるし……。ネトゲもしないのにWiFi環境の良さとかいらなかったな。いや、でも実家はWiFiクソすぎてルーターを変えたり中継器使ったりしてもダメだったから、今メゾネットに住みながらこうしてストレスフリーなのは光のおかげなのかも……。いや、でも工事までの1ヶ月不自由しなかったし……。

あとは電気代か。去年は寝る時にリビングのエアコンを消し、朝つけて家を出る時消し、帰ってきてまたつけて……とやっていたが、夜は消さないことにしたらそのおかげか電気代が減った。気温としては今年の方が断然低いのにだ。

それにしても水光熱費がすべてにおいて一人暮らしとしてありえない金額なのを本当になんとかしたい。一度だけ夏にガス代2000円台だったことがあるが、普段は4000円超え、水道代なんかどれだけ使わない月でも3000円は必ず引かれる。仮に1ヶ月全く水を使わなくても2000円くらい定額で引かれてるんだろうな思っている。電気代も、エアコンを一切使わない月でも4000円を切ったことはない。冬なんか5桁だ。まさか2階の豆電球をつけっぱにしてることとは関係ないと思いたい……。

ともかく、こうして基礎的な節約を今年は学んで、そうして今の職場で事務経験を積み、いい感じに雪のない土地に引っ越しをしたいものである。
雪がなく、車社会で今より東京に近く物価の安い土地を、暖かくなったらまたぼちぼち探していきたいと思う。
ま、今の仕事もすぐ辞めてるかもしれんけど……。
今の職場もサイコパス後輩(隣の部署なのが幸いすぎる)、年下のモラハラ先輩をはじめとする曲者揃いなので2ヶ月続いたことが既に奇跡なんだよなぁ……。

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