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【3分で読める】「伝える」と「伝わる」は違う(木戸)

*博報堂時代の『心・技・体』…心その㉝

おはようございます。
HDAの木戸です。
今日は、先日、経営者の方から聞いた「『伝える』と『伝わる』は違う」と、その方が部下に指導しているという話をうかがったので、改めて、自分でも整理して考えてみました。

では、何が違うのか。

言葉で伝える。
気持ちが伝わる。

では、気持ちが伝わるために、僕が大切にしてることを、今日も3つにまとめてみます。

もちろん、これだけが答えではありませんが、

①相手の気持ちに立って考える

以前のnoteでも触れたことがありますが、相手のことを考える、考え抜くということを常に意識しています。

https://note.com/18961896/n/n53003794d10a

●例えば、ミーティングのファシリテーションをしていて、進行が遅れているタスクがあった場合に、それをどう改善し、アクションプランに落とし込んでいくか・・・。というシーンはよくあります。

もちろん、原因を究明し、改善することは大切ですが、その際に、自分がどういう発言、質問、フォローをすれば、ミスした人も、全体も納得して改善案に取り組めるかどうか、常に気を遣いながら進める必要があります。

全体に対して、一方的にダメ出しされたら、言われた人も、自分を守るために相手に言い返す(言い返したい)心理が出てきます。そうなると、原因の対象もうやむやに、アクションプランも曖昧になりがちです。

では、例えば、「こういう事情があって難しいですよね。でも、こういう風に進められたら、次はいけそうな気もしますが、どうですか?」と添えて質問された方が、「いやいや、自分が止めてたので、すぐに動かしますね。」と言ってくれることが多いです。

常に、自分ならどうか?を考えるようにしています。

なかなか、相手の気持ちを全て把握することは不可能なので、自分だったらどう思うか?を重ねて、相手がどう感じるか?を想像するようにしています。

②心は”言動”でしか伝わらない。

これは、いつも言っていることですが、、、自分の気持ちを伝える手段は”言葉”と”行動”しかありません。

言葉だけだと薄っぺらく感じる場合がほとんです。
と、なると、あとは、言葉より行動で示すしかありません。

●例えば、大学のサッカー部時代は、「遅刻」が問題になることがよくありました。

例えば、遅刻して、
「二度と遅刻しません」と言ったって、みんなの頭に「ホンマかいな」の文字が浮かんでいます。

と、なると、一生かかって、信じてもらうしかありません。
二度と、、、は一生終わらないわけなので。苦笑

それだけ、心が伝わるというのは、行動で伝えるものだと心に刻まれた経験です。

少し余談。
先日、つくばウェイの取材で、時事通信の記者をやっている、大学時代の先輩にインタビュー取材をしました。(僕がインタビュアー)

大学時代、めちゃくちゃ人に対して厳しく、遅刻者がいると激しく叱責する人でした。僕は、疑問に思って聞いたことがありました。

「よくそんなに強く言えますね。(自分が遅刻した場合の時を考えて)こわくないんですか?」と質問したことがあります。

先輩は、「なめんなよ。俺は自分が遅刻するのがこわくてこわくて寝られない。だから、夜寝る前にいつもビビりながら眠りに入るぞ。」

その姿が、とてもカッコよく見えました。有言実行が心を伝えることを知った体験です。

③相手を裏切る
もちろん、期待を裏切るのはダメですが、常に、色んなテーマで自分なりの、意外な答えをもっておくことは大切です。

経営者はだいたいのことにおいて、すでに自分なりの答えを持っていますから、(常識とは違う)意外な答えを持っておくと、有効です。
もちろん、そのあとに続く根拠に説得力がないとマイナス効果ですが。

その点においては、いつも三上の意見に裏切られることはよくあります。(もちろん誉め言葉です。笑)

●広告時代に経験した、自分が新人社員の時の歓迎会のことです。
歓迎会の幹事は、2年目とか3年目の、そのチームで一番若い社員が務めることになっていて、中でも、歓迎会のメインは、新人のプロフィールをパワポでまとめられた紹介スライドでプレゼンするという催しでした。

最初は、「へー、そんなことしてくれるんだー。」くらいの感じで見ていたんですが、、、
途中から、大学時代の僕しか知らないはずのエピソードや、
自分の親からのメッセージが出てきて、「え!?」って思ったのを今でも覚えています。

プレゼントっていうのは、もちろん、そのプレゼントも嬉しいですが、それを考えて悩んでくれた時間とか、それを探して、なんとか購入してくれた労力に感激することがたまにありますよね。

そういう意味でも、言葉より行動で心が伝わるという側面もありますね。

それと一緒で、思わず、後日、大学時代の友人や、両親に、「●●さんから連絡きた?」と聞いて、両親から、「そうやねん。最初はなんの詐欺かと思って断ってもたわ。笑」みたいな話をして笑ったのを覚えています。

今回のように、『心が伝わる』というのは、何かしらの裏切り(意外性)があると、より相手の心に刻まれます。

そのためには、普段から、相手の期待を超えるような、ポジティブな裏切りを考えておくしたたかさを持っておきたいものですね。

それでは、今日はこのへんで。

このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~38歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。

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