AK-OTOF(イーライリリー)
今回は素晴らしいp1/2を発表した
AK-OTOFを掘っていきます!
概要
AK-OTOFは、OTOF遺伝子に起因する感音難聴の治療を目的とした遺伝子療法です。
この治療法は、特に内耳細胞(特に内毛細胞)に機能的なオトフェリンタンパク質を発現させることを目的としています。オトフェリンは、音による刺激に応答して内耳の内毛細胞から神経伝達物質の小胞を放出することを可能にするタンパク質です。
作用機序
メインの作用機序をみていきます!
内耳の内毛細胞とオトフェリンタンパク質
内耳の内毛細胞は、音の刺激を神経信号に変換する役割を持ちます。
オトフェリンは、これらの細胞で発現する重要なタンパク質で、音の刺激に応答して神経伝達物質の小胞を放出することで聴覚信号の伝達を助けます。
OTOF遺伝子変異は、オトフェリンの機能不全を引き起こし、それによって重度の感音難聴が発生します。
AAVベクターを用いた遺伝子療法
AAVベクターは、治療用の遺伝子を細胞に安全かつ効果的に運ぶために使用されるウイルスベクターです。
AK-OTOF療法では、AAVベクターを使用して、正常なOTOF遺伝子(オトフェリンをコードする遺伝子)を内耳の内毛細胞に直接送達します。
Akouos 送達デバイス
ここから先は
1,846字
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?