S-309309(塩野義製薬)
今回はメンバーシップの方から依頼いただいた
S-309309を掘っていきます。309309ってなんか意味ありそうな開発コードですね👀
作用機序概要
S-309309は塩野義製薬によって開発されている経口治療薬で、肥満症の治療を目的としています。この薬はモノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2(MGAT2)という酵素を阻害することによって作用します。
MGAT2と概要
MGAT2は、私たちが食べ物から摂取した脂肪が体内で処理される際に関与する重要な酵素です。具体的には、小腸で脂肪の再合成…トリアシルグリセロールの生成に関わっています。
簡単に言うと、MGAT2は食べ物からの脂肪が小腸で一度吸収され、体内で使われる形に再合成される手助けをしています。
MGAT2の働きを阻害することで、食事からの脂肪の吸収を減らすことが期待できます。
S-309309はMGAT2を阻害し上記効果を得ようとしています。
また詳細な根拠にはたどり着けませんでしたが、
塩野義製薬の発表によると
このように記載がありますので、このあたりのデータは今後期待できそうです。
もう少し詳しく
MGAT2の役割
MGAT2は、私たちが食事から摂取する脂肪代謝に重要な役割を果たす酵素です。
この酵素は特に小腸で活発に働き、摂取した脂肪をトリアシルグリセロール(TG)という形に再合成します。トリアシルグリセロールは、脂肪酸がグリセロールに結合した体内で一般的な脂肪の形です。
このプロセスは、食事からの脂肪が効率よく吸収され、体内でエネルギー源や細胞構造の材料として使われるために不可欠です。
小腸での脂肪の再合成プロセス
1. 脂肪の分解: 食事に含まれるトリアシルグリセロールが消化酵素によってモノアシルグリセロール(MAG)と脂肪酸に分解されます。
2. MAGの吸収: 分解されたMAGが小腸の細胞に吸収されます。
3. MGAT2によるDAGの形成: 吸収されたMAGに、MGAT2酵素が作用し、別の脂肪酸が結合されてジアシルグリセロール(DAG)が形成されます。
4. TAGの再合成: DAGにさらに脂肪酸が結合し、トリアシルグリセロールに再合成されます。
肝臓での役割
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