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古いモノ好きの日常

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日常の他愛もない出来事、考え事などを綴ったものをまとめています。過去の記事もおりおり更新しています。
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#昭和初期

副業で古物屋を開業

古物屋開業のきっかけ去年の6月から古物屋を始めてみました。独立とか店を構えるなんて大層なことではなく、単にネットショップや骨董市で購入した余りを手放したいと考えたからです。 私は趣味で日本陶器會社等の食器を収集しています。フルセットで購入すると、お皿は5、6枚、カップ&ソーサーはセットで6客に加えポット、シュガーポット、クリーマー、お盆と購入点数が多くなることが度々あります。 使用目的で購入しているため、ほんの数点を所有していれば満足なわけです。それに収納場所の確保も難しく、

しばしのお別れ 江戸東京博物館その3

大正・昭和初期江戸情緒の名残を惜しみながら、近代化していく東京を見ていきます。 明治から大正・昭和へ 大正に入ると、東京に帝都としてふさわしい威容を与えた建築群が次々に登場します。1914年(大正3)起工以来7年の歳月を費やした東京駅が完成し、12月18日に開業式が行われました。その後も大戦景気により、丸ビル、帝国ホテル、三菱銀行本店、東京会館がいずれも1922年(大正11)に完成。 こうして東京の景観は大きく変わろうとし、これに対応する国の施策として、1920年(大正9

昭和初期のテーブルマナー

前回の記事では主に昭和初期の洋食器・カトラリーについて紹介しました。今回は、テーブルマナーやメニューについてまとめておこうと思います。昭和初期の西洋料理(フランス料理)については前回取り上げましたので、こちらの記事をご覧ください。 正餐の献立正式の晩餐は次のような順序で出されます。 (1)オールドウブル(前菜) 本料理の番外もので、本料理の前に提供される「摘み物」。食事を始めるに当たり、爽やかな色や香りによって食欲を亢進せしめるのが目的。生牡蠣、からすみ、いくら、鮭の燻

昭和初期のカトラリー・洋食器

先日、立川のGREEN HOOP MARKETで見つけた昭和初期のカトラリー。神戸のお屋敷から出たそうで、昭和初期に西洋の意匠を参考に作られたものだと店主さんに聞きました。 2本1組で28本購入。ソーダ用やアイス用もありますが。素材を聞き忘れてしまいましたが、銀メッキだと思います。経年劣化で汚れていたため、シルバーポリッシュで磨きました。細かい花々やエッチングの装飾が可愛く、洋風建築でカフェーを開いて使用したくなるほど素敵です。 購入をきっかけに、戦前昭和では一般的にどの

高島屋家庭寶典

先日なんとなく購入した「昭和十年 高島屋家庭寶典」。昭和9年12月発行、出版は大阪高島屋なので近畿地方の顧客に配布された型録でしょう。贈答品の紹介、お正月の重詰料理、クリスマスからお正月の服装、来年の運勢などなど年末年始に関する一冊です。 表紙は北野恒富「春すがた」。春らしい青、帯揚の絞りと襦袢の朱色が少し見えているのがとても艶っぽいです。 新春の粧ひお正月の服装の提案。花の髪飾りを挿しているので、22歳頃までのお嬢さんでしょうか。着物と帯の組み合わせ、紅白のフェルト草履