政治家が教育費無料を訴える理由と教育の低迷との関係からの提案

 国民が高度な教育水準になるほど、国力は増すでしょう。
 しかし、そのための「教育費の無料化」には、逆効果しかありません。
 教育費の無料化ではなく「教育費の無条件提供」の方が格段に効果があるのです。

 二つは根本的に違います。
 無料化は学校・大学に支払われます。
(学校他の教育業種、幼稚園から専門学校や大学院までを学校と呼びます)
 無条件提供は個々の保護者や本人に支払われます。

 無料化は、学校経営者を「国や都道府県の役人と政治家」に向かわせます。
 無条件提供は、「個々の保護者や本人」に向かわせます。

 保護者や本人は自分の権利として学校を選定します。
 進学や就職に有利な学校が選ばれます。いじめが無いことも選定基準になるでしょう。

 役人と政治家は天下り先と利権と次の当選しか気にしていません。

 どちらが「学校自体が自らを洗練させる」手段でしょうか?

 義務教育でも同じです。
 教員は、教頭は、校長は、そして、校長の予備校である教育委員会事務方は役人と政治家にしか顔を向けていません。
 私立学校の理事たちも同じく役人と政治家しか見ていません。

 保護者や本人が選定する「保護者や本人への教育費の無条件提供」は、「教育者」や「学校経営者」の顔を「本当のサービス対象者」へ向けるのです。
 教育を受ける目的、進学率・就職率・いじめが無いなどに合った学校が選ばれるようになれば、教育水準は格段に上がるでしょう。
 税金の無駄使いも格段に減るでしょう。
 学校が本気になっていじめ撲滅に向かう必要が生じるから、いじめでの自殺者も減ると思います。(まあ、思春期はいろいろあるので自殺者の「総数」については一概には言えませんが)

 政治家の言う甘い言葉の「教育の無償化」というジュースを飲みますか?
 本当の「消費者」に顔を向けさせる国策が必要なのではありませんか?
 「無償化」は学校の腐敗、教育者の腐敗、役人・政治家の腐敗を増すだけです。

 もはや、教育は聖職や聖域ではありません。教育者自体が、相当前から教育を金儲けの領域にしているのですから。

 進学・就職・命・生きがいの根源を提供する、高度に洗練され効率化される必要がある領域なのです。

 繰り返します。
 安易な「教育の無償化」を受け入れますか?

補足)
 役人の手間は大きくなります。今は、学校だけを見ていれば良いのに、毎年の個々人からの申請に対応しなければならないのですから。
 でも、既に同じことは実行されています。
 毎年、税務署は確定申告の提出に対応しているのですから。
 納税と教育は国民の義務ですから、同じ労力が投入できないいわれはありませんよ。
 それに、教育が成功すれば景気回復と治安回復と税収の増加は確実に保証されます。
 一部の教育関係者(肥えた理事たち)と役人と政治家が潤う今に対して、日本全体が潤うのです。 

ありがとー