何がなんでも助ける

covid-19の猛威は、うちのような場末の病院にも来ました。

とうとう急性心筋梗塞でも発熱症例は身構えるようになりました。今日も、明らかに前壁中隔の心筋梗塞を疑われる症例でしたが、発熱があり各種検査(レジオネラ、マイコプラズマ、肺炎球菌など)は陰性ですりガラス陰影があり、covid-19疑いで陰圧室へ。保健所ではPCRしてもらえませんでした。抗体検査やPCR検査ができればと思いました。

助けることができる急性心筋梗塞を治療しないだけでも、寿命が短くなるので、確率的な問題があるとはしても、陰性であればstandard precautionで陽性であればmaximum precautionでカテができます。それで、予後が変わります。

covid-19疑いの症例は、治療しないのか?covid-19確定している人は治療しないのか?。。。疑いも確定も、どちらも確率の問題。さっさと治療して、残るウイルスとの戦いに備える方がいいと思うが、どうか?。ただし、これだと私たち医療従事者の感染リスクは極めて高くなる。

経営陣は、検査・治療症例を減らして欲しくない。各学会は不要不急の検査・治療を控えるようにstatementを出していますが。行政の方針の縮図が、私の所属する小さな場末の病院で見られます。本当に、私も含めて若いスタッフの疲労困憊の度合いが酷いです。みんな歯を食いしばって頑張ってくれています。僭越ながら私が休まないからだと思います。本当に申し訳なく思っています。


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