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最近、本業+副業2つで忙しくてあまりnoteを書いていませんが、久しぶりに気になったことがあったので書いてみます。

既にニュースや色々なメディアで報じられていますが、また不正が発覚。

今年は、ビックモータの不正問題に始まり、自動車業界の不正がこれで2軒め。ダイハツの場合は人の命関わる車の安全基準を軽視している問題なので、極めて悪質。

各ニュースや色々なメディアで、いつからなのか、どのような不正が行われていたのかは報じられているので、ここでは何故そうなったのか、その経緯について触れてみたいと思う。

ダイハツの不正を調べた第三者委員会の調査報告書はこちら。

https://t.co/9K9OP1wIMs

まだ、ダイハツは、経営側が責任を認めただけ、ビックモータよりはマシである。(笑)

ビックモータの場合は頑として「経営側は知らなかった」と認めず、「ゴルフ愛好者に対する冒涜ですよ」という名言まで残してしまった。(笑)

ダイハツの企業体質

既に報じられているようにダイハツの組織の体質が指摘されている。しかも、ダイハツは1989年から30年以上も、空気を吸うようにあたり前にこれらの不正を働いていた。

①経営側、管理側から現場に対するプレッシャー

どんなことがっても経営側、管理側が掲げた目標、ノルマは達成しなければならない。達成できないなんとことはありえない。

②現場から上にものが言えない体質

何か問題があっても現場から上にその問題を上げることができない。問題を上に上げればむしろ、現場が管理側から問い詰められだけ。管理側は何ら、対策案を講じることもなく、現場に突っ返すだけ。相談どころか、現場は余計な作業を抱えるだけで、不利になる。

等など、ダイハツの組織の体質について報じられている。

こんな企業風土で、現場が問題を上に報告して根本的な問題解決をしようなんて思うだろうか?

しかし、ダイハツがこの状況に至るまでには、根深い日本の企業風土、雇用制度というのが大きく関係していると思う。

わたくし、ワニもここのnoteのシリーズで何度も取り上げているが、日本の雇用制度は昭和の戦後から年功序列、終身雇用が続けられていた。ま、昨今、年功序列、終身雇用は崩壊したと言われていても、まだまだ日本の企業風土には強く残っている。

まさに、ダイハツが不正を働き始めた1989年、高度経済成長の後期はバリバリの年功序列、終身雇用である。

一方、欧米の海外ではジョブ型雇用で、労働者は短期間で出入りが激しい。

年功序列、終身雇用の日本は同じ労働者が長く同じ会社に居続けることになる。

一方、労働者の質と言う面でみたらどうだろう。日本は教育制度も充実していて学力も高く欧米の労働者に比べれば優秀である。(昔は、今はそうでもないかもしれない)

で、ここで比較してみてほしい。

  • 学力が優秀でまじめ。同じ企業に長く居続ける日本の労働者。

  • 学力イマイチ。短い期間で出入りが激しい欧米の労働者。

欧米の労働者は出入りが激しいので、誰がいつ出ていって、誰が入ってくるのかわからない。そんな場合でも企業はその企業活動を維持していかないといけない。自然と社員個人の能力に頼るのではなく、組織の仕組み、制度でそれをカバーしようとする。そういう風土になっていく。

一方、日本は労働者一人ひとりの能力が高く出入りがほとんどないので、自然とその労働者個人の能力に頼ってしまう。そういう風土になっていく。
そう、昭和の時代、製造業とかでよく言われていた「現場力」とかがそうである。何でもかんでも、現場の努力でなんとかしようとする、アレである。また、それを昭和の時代は美談として掲げていた。(今だに、「我社の現場力」を掲げている企業もないではないが・・・)

まさにダイハツの不正はこの「現場力」に乗かってしまったのである。経営、管理側は目標、ノルマを掲げるだけ。それを現場に丸投げして、あとは「現場力」でなんとかしろ。経営、管理側の怠慢以外にはない。
現場から何も報告が上がってこないから、問題ない、順調、順調。

てな、感じで30年間、それ以上やってきたんだと思う。

「現場力」に頼る日本の企業風土

「現場力」という観点でいうと、現場力に頼るのは古くからに日本の風土であり、ダイハツや自動車業界だけではない。それこそ、昭和の製造業なんて、ほとんどがこんな根性論を掲げていた経営者だらけだった。製造業に限らず、ホワイトカラーでも同じである。

日本の企業の経営者の高齢化が問題になっているが、日本の経営者の殆どがそのような時代を過ごしてきた、体育会系根性論の盲信者である。

となると・・・

今回のダイハツの不正はまさに氷山の一角であり、日本の企業にはまだ表に出ていない似たような不正が大量に潜んでいる可能性がある。

今一度、経営者は自分の会社組織がこれに該当しないか、胸に手を当ててかんがえてみたほうがいい。

①経営側、管理側から現場に対するプレッシャー

②現場から上にものが言えない体質

既に、会社組織が蝕まれていて、経営者、管理側の知らないところで密かに不正が行われている可能性がある。

100ワニをパクって退職エントリでバズろうとしたけど、全然バズらなかったワニ。 副業のオファーあればよろしくお願いします。 Twitterのフォローもよろしくおねがいします。@180wani