気持ちだけでも

 以前の投稿が昨年の11月。やはり三日坊主に毎日投稿は無理があったか。
 皆さま、大変遅れましたがあけましておめでとうございます。ゴル星人です。この度は閲覧ありがとうございます。今年一発目は上の話の後日談から始めさせていただきます。
 このnoteだけでは理解できない内容となっておりますので、できれば上を先に読むことをお勧めします。



続き

あれからしばらく経った。
受けた恩を返そう。そう思いながら日々を過ごしていた。
そして2週間後、私は再びあの定食屋へ行った。もちろん、支払いは約束通り2人分する予定である。

店に入る。残念ながらあの女性はいなかった。
椅子に座り、料理が来るのを待つ。

その日の料理は前回とは違い魚は無かった。

・ご飯
・味噌汁
・おひたし
・ささみのチーズ揚げ
・サラダ

確かこんなメニューだった。
ささみのチーズ揚げは油がしつこくなくて食べやすく、味噌汁は変わらず優しい味わいだった。美味しい、と心の中で呟いて食べ続けた。

食べ終わり、いよいよ支払いだ。

飲食店で働いて来た方でも、「何週間も前の奢りの代金を支払いに来た客」なんて聞いたことはないのではないだろうか。落語じゃあるまいし。
だが日本にそんな客がいる。そんな客が払うのだ。

今まで飲食店の支払いで緊張したことなんてなかった。私以外に経験したことのある人は中々いないのではないか。いたら教えて欲しい。
そんなこんなで前代未聞の経験をするゴル星人、心の中ではこう呟いていた。
「支払いだ支払いだ。よーしやるぞー。払うぞー。絶対払うぞー」

そして支払いをする時になった。

私「これ、2週間ほど前に奢っていただいた分です」
店員「?」
私「あの○○日に...」
店員「あぁ、あれねぇ。いいのよ別に間に受けなくて」
私「ええっ」
店員「○○さんでしょ。いいのよ」
私「・・・あ、あぁ.....そうですか.....では、あのぅ、あの時はどうもご馳走になりました、とお伝えしていただけますでしょうか」
店員「いいですよ。えぇ、どうもありがとうございました」

店員さん不思議そうな顔してまぁ.....。最後は笑顔でしたがね。もしあの場におばあさんがいたらどんな顔してたか気になってしまいます。
初対面で奢ってもらった恩を返そうとしましたが、うーむ...直接返してないのに、これが恩返しになるか。なると信じたいです。
それか単にありがたいなぁ、とその日の出来事として受け入れておくべきだった。
私も対人力を磨いておこう。何でも間に受けるのも良くない。

でも美味しい定食が食べれたからよかった...のかな。おばあさん、改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。そしてご馳走様でした。
年が明け、まだ寒いですが、お体にお気をつけてお過ごしください。

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