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国立理系大学院への外部進学のメリットとデメリット

こんにちは、nullです。
私は現在、大阪大学大学院工学研究科応用化学専攻に通う修士2年(M2)です。関関同立の中の大学から院試を受け入学しました。

なぜ今、このような記事を書こうと考えたのかと言うと約2年間の研究室生活が終わろうとしており、院試から研究活動、そして就職活動を経験してきた身としてこれから受験をする皆さんに少しでも参考になればと思ったためです。

これから院試対策や就職活動の詳しい内容は別のnoteで詳しく発信していこうと思いますので、ぜひそちらを御覧ください。


外部入学のメリット


1. 入試について


まずはもちろん、院試に合格する必要があります。
私は大阪大学の他に、学部時代の大学を滑り止めで受けましたが院試の難易度の違いに驚いたのを覚えています。問題の難易度はもちろんですが、出題範囲が大阪大学の方が広くなるので遅くても半年前から受験勉強をしておく必要があると思います。

必要な参考書や過去問、対策方法に関しては次回のnoteで書こうと考えていますのでそちらを御覧ください。

2. 研究環境について


まず設備についてですが、測定機器の種類の多さと質は格段に上がります。研究費に至っては正確な金額まではわかりませんが数十倍になったことは確かです。それだけでもこれから研究開発職や理系職種に就きたいと考えている人には大きなスキルアップにつながると思います。
実際に就職活動の初期段階では扱える機器を聞いてくる会社もあるため、1つのアピールにもつながると思います。

2つ目は研究室の同期や教授の研究に対する考えの深さが大きく異なる点です。
私の場合、学部時代の研究室はそれなりに人気のあるところに所属していましたが、それでも先輩や同期のディスカッションのレベルがあまり高いとは感じませんでした。(もちろん研究室にもよると思いますが…)そして実際に現在所属する研究室では、発表などを行った際の質問のレベルの高さや考察の深さが格段に上がったと感じています。

その他に、留学生も多く所属しており嫌でも英語で会話する機会があるので英会話の力も身につきます。実際に私の場合、TOEIC:800点⇒865点に上がりました。

そして何よりも自分の中の研究や勉強に対して「当たり前のレベルが上がったこと」が入学してよかった点だと私は感じています。やはりどうしても同期や研究室の雰囲気に流されてしまう部分はあると思うので、自分の身を置く環境としても良いというふうに感じています。

3. 就職先について


ここは非常に気になるところだと思います。私も入学を目指すにあたり、ここも意識してのことでした。

結論から言うと、明らかに良い意味で企業からの見られ方は違います。結局学歴か、と思う人もいるかもしれませんが私個人の意見としては、学歴を見て判断しているというよりは、採用した優秀な人が結果的に上位大学の学生だったという理解の方が正しいのではないかと考えています。
もちろん残念なことにいわゆる学歴フィルターをかけている企業もありますが、大阪大学に入ってみて「そりゃ阪大の学生の方が欲しいよな」と周りの優秀な学生を見て思いました。

また企業から来る推薦の数も違います。もちろん専攻にもよりますが、日本を代表する企業から推薦が来ているのは事実です。私も実際、この学校推薦を利用して日経大手メーカーに内定をいただきました。

以上、大学院に進学するメリットをつらつらと書いてきましたがもちろんこれは私が進学して感じたことであり、研究室によって研究費も異なりますし、コンサルや商社に就職する人も一定数います。



外部入学のデメリット


1. 入試の難易度について


やはり内部生は今まで使ってきたテキストから問題が出ますし、授業を受けてきた先生が作った問題を解くので有利な立場にあるのは間違いありません。逆に言うと外部生は情報が少ないため不利になります。
外部生向けの研究室見学などのイベントの際に、内部生に過去問や使っている教科書を聞くことは出来ますが、その学生が親切に何でも教えてくれるとは限りません。。。
先程も書きましたが、次のnoteでは教科書や過去問、試験対策に使える内部資料などを有料ではありますが公開していますので受験する際はぜひ参考にしてください。

2. 研究内容が変わる


これは捉え方によると思いますが、大学院からの入学になるので入学後配属される研究室にもともといる内部生とは研究の進度に1年間の差があります。また、人間関係も1から築いていかなくてはいけないのでそこを少し不安に感じる人もいるかもしれません。
ちなみに私は研究内容自体にはこだわりはなかったため、新しい研究にも比較的すんなりと馴染めたと感じています。

デメリットはこんなところで、やはり圧倒的にメリットが大きいのが事実です。実際入学してしまえば、上記のようなデメリットはすぐに解消されると個人的には思っています。

まとめ


ここで何よりも伝えたかったのは、初めから自分の可能性に限界を設けるのではなく、大学院進学という人生の分岐点において視野を広く持ち、選択肢を広げてほしいという思いからこのnoteを書きました。

長くなりましたがご覧頂きありがとうございました。今後は大学院入試や就職活動についても書いていく予定ですので見ていただけると幸いです。

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