荷物が多い話

 最近痛感していることがある。私の手荷物はタイトルどおり量が多い。今荷物を広げてみたが、PC、勉強用の資料(印刷しただけ)、スマートフォン、財布、手帳×2、文庫本×2、雑記用ノート、スマホ用バッテリー、サコッシュ、ポーチ。ポーチの中身は充電器、ハンドクリーム、口紅、練香水。これでカフェで休憩をしつつ、美術館で印象派展をめぐり、さらにはずっと見たかった映画「首」を見に行くのだから、荷物が多すぎる。用途に合わない荷物もある。
 さらに革製で頑丈でありながら、肩紐が細く小ぶりなかわいい顔をしたかばんは、空っぽにしても重量が1kgはあろうかという横綱級である。前述の荷物をすべて入れたら肩と首をやってしまいそうだ。こんな「絶対使わないのに何で持って歩くんだ」と言いたいくらいの余計な荷物を重いかばんにたくさん詰め込んで、今日も私は医師の指示通り1日1万歩を目指して歩く。
 毎日こんな調子だが、体重は一向に減らない。消費カロリーを補うために補給を欠かさないから、むしろ増えている気さえする。休職前に最盛期から-7kgを達成していたのに、動けないがなかった食欲が出てきたせいで、代謝が落ちていたところにカロリーの暴力だけ浴びるものだから、リバウンドして体重がほとんど戻ってしまった。できることが増えた今は、1日1万歩のほか、できるようであれば県内の市民体育館へ泳ぎに出かけている。だがやっぱり補給が欠かせず、体重は横ばいである。
 持ち歩く物も多ければ、付いて歩く脂肪も多く、荷物を減らさなければ、という認識はしている。なかなか減らないのが人間としての悪癖である。

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