思春期を書いた曲:GLAY第139曲『PARADISE LOST』(2013)
禁断の果実を食べ知能を持った人間はその"原罪"を抱えてエデンの園を追われた。そして"いつか世界が終わるまで闇の出口を探している"、という創世記の一節。
GLAY流の失楽園である『PARADISE LOST』のポイントは次の部分。
「朝の目覚めに見知らぬ自分の声」とは、成長期の声変わりを表している。
また「鼓動」とは、男性の精通、夢精による精通を迎えた朝の鼓動とも読み取れる。あるいは初潮を迎えた女性の鼓動かもしれない。
つまり、性というものの目覚め、それと密接にある恋を表現していて、「林檎の木の果実のような幼いあなた」は、性を知らなかった頃の無邪気な自分を指しているのかもしれないし、恋焦がれる相手のことを指しているのかもしれない。
性と恋に悩む思春期の気持ちを表現している。
これらから『PARADISE LOST』という曲が、恋の目覚め、瑞々しい思春期の曲であることが分かる。
この曲は『JUSTICE』というアルバムに収録されているのだが、初恋のような瑞々しい時期を歌っているという意味では、同時リリースの『GUILY』に収録されている『初恋を唄え』と、モチーフが似ているのかもしれない。
でも、『PARADISE LOST』はJUSTICE(正義)で、『初恋を唄え』はGUILTY(罪)なのだ。うーむ、深いやないか。
藤本美貴が『ロマンティック 浮かれモード』、
松浦亜弥が『トロピカ〜ル 恋して〜る』、
たんぽぽが『恋をしちゃいました』だとして、
GLAYはそれが『PARADISE LOST』なのであ〜る。楽園を追い出されちゃいました。
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