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たまには真面目に曲解説してみた:GLAY第293曲『ロングラン』(2017)

一風変わった曲の多いアルバム『SUMMERDELICS』の中で、逆にGLAYの王道のような曲として目立っている『ロングラン』という曲について。"ロングラン"という曲名は、GLAYの生き方を表しているようにも思える。

曲は、助走のような爽やかなイントロから始まるんだけど、イントロの入り方がドラムやギター等のバンドサウンドではなくストリングスの上昇音型のみであるところも珍しいね。一瞬の音なんだけど「あぁ、こう来たか」と思った。
Aメロは、オーソドックスだけど、核となる音型が「タータータ、タータータ」である事を印象付けていたり、少しずつ音が増えていって盛り上がりを見せる重要な部分である。
そしてBメロ。これはもうTAKURO節やなり 。なんでこんなに音を詰め込むねん。でもこのTAKURO節はGLAYならではだね。ちょっぴりダサくて、でもその人間臭さがGLAYの魅力なんだという事を思わせてくれる。
そしてサビは、Aメロで積み上げていた音型を昇華させた展開を見せる。

さて、今日は珍しく真面目にこの曲の聴き所を紹介しようかな。と言っても単に私が個人的に好きなポイントという事なんだけど。
第一のポイントは"ゴールはない~"からのDメロの終わり部分、
"誰もその果てを見たことがない。だから怖がっていいんだよ" というところである。
スネアとフロアタムの連打(これ、ミスチルで多様される奏法だけど実はGLAYでは珍しいんだよね)の裏で、ストリングスが軽快に鳴っているのだ。だんだんと盛り上がっていく上昇音型。ここがとっても素敵なのだ。

次に、ギターソロ。さっきのストリングスが登り切った先で
「ぴぎゃあ!」と産声を上げる。
出だしこそHISASHIの手癖感あるギターソロなんだけど少しずつ展開していってやがてハモリが入り、いつもとちょっと違う雰囲気のソロになる。このソロがなかなかクセになる。

最後のポイントは、大サビ前。
"白いTシャツ汚してみるのサ。一つ一つの泥がまるで勲章見えるよ" の部分である。"まるで勲章に見えるよ" の部分のTERUが神がかっているのだ。声にラメが入っているかのように思える。こんなに素敵な歌声を聞けることにひたすら感謝である。
そしてその直後にHISASHIのギターがサビへの架け橋を高らかに歌い上げる。

"タララーラララーララ!"

はい、昇天。

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