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GLAY第164曲「FACTORY」(2013)

GLAYの珍曲メーカーTAKUROが本人も認める珍曲「FACTORY」。
その名の通り、工場で働く労働者を主役とした歌詞になっている。

この曲のイントロで、鉄製のものを叩く音や機械の音、そしてサイレンが鳴るのだけど、車のステレオで聞いてると本物のパトカー🚓がサイレン鳴らしてるのかと思って驚いてしまうのである。

さて、歌詞なんだけど、工場で働く労働者の絶望と慟哭を歌った曲であると単に纏めてしまうのは勿体無い。それくらい含蓄のある曲である。

まず、「GUILTY」というアルバムに含まれている曲であるという点。
「GUILTY」はもう一つのアルバム「JUSTICE」と同時にリリースされていて、「JUSTICE」が挑戦や創造をテーマにしているのに対して「GUILTY」は懐古や感傷といったものがテーマになっている気がする。

実際「everKrack」はHISASHIの実生活を書いているし「冬の遊歩道」や「初恋を唄え」では過去の恋を歌っている。
つまり「FACTORY」は、函館の街を出て希望にむせ返り上京したが、ショービジネスの音楽業界でこき使われ、夢も時間も売り切ったTAKURO自身の過去を書いているのではないか?
そう深読みすることもできる。

ちなみに
F A C T O R Y
を並べ替えると、

T A C R O. F Y
「タクロー、年度会計(fiscal year)」
である。
なんちゃって。

午後5時の鐘が耳に留まる頃
うらぶれた町に陽が落ちる
18歳でここへ来ると決めた
希望にむせ返り職に就いた

ドス黒い鞄を持つ男は警告を
黄昏さえ待たず踏みにじった

奪ったものはやがて口を閉じる日々で
どうしたらお前らそんな呑気でいられる?
遠く揺れるシルエット 抱えきれぬ闇の中で
何を諦めればいい?
何を諦めろと?

最後に...
ラスサビ前の一瞬のアコギを一音、
これは必聴である。

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