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マニラ紀行④ 真面目な話をかっこよくしてみた。

 作者は2019年の2月~3月に訪れています。訪れたつもりでお楽しみください!(^^)!

前回の記事です良かったらぜひ!

 今回、とりあえずマニラ紀行最後の記事です。それで今回僕が取り上げたかったのは、政治についてです。実はこれを一番書きたかったのかもしれない。ものの見方というのが自分の住む環境にいかに縛られているのかというのを痛感した話なんです。皆さんにもぜひ読んでほしいです。

 ドゥテルテ大統領って知っていますか?フィリピン16代目大統領です。僕の専攻は別に政治ではないのですが、日ごろニュースや新聞を見ていると、あまり良い評価を聞きません。暴言大統領なんて言う記事もたくさんあります。僕もあまりよい評価を持っていません。そりゃそうでしょ。つい先日も容赦なく外出したら射殺するという趣旨の発言をしている。法の下で裁くという民主主義の原則もあったもんじゃない。

 しかし、ではなぜ彼の政権が、早5年目を迎えようとしているのだろうか。そこには海外メディアの言っていることとフィリピン人の反応は必ずしも一致していないのです。

 皆さんは彼が大統領になるときに放った公約の中で麻薬問題についてご存じでしょうか。「麻薬犯罪者は殺せ。」ドゥテルテは麻薬犯罪に加担したものはその場で警察官が殺害できるという政策を掲げ、当選しました。そして2019年7月現在において少なくとも6600人が麻薬にかかわった(密売や使用)として殺害されたと発表しています。(BBC調べ)重ねて申し上げますが、日本をはじめとする民主主義国家では犯罪者は法によって裁かれるのが鉄則です。それを考えるとドゥテルテは恐ろしい人だ、政治家として信じられないと思う方もいるでしょう。

 しかし、マニラにいるフィリピン人の話は全然違いました。

「彼はフィリピンを良くしてくれる。彼は有望だ。」

「ドゥテルテはいい政治をしていると思うよ。麻薬はやりすぎと思うけど。」

どうも、悪い意見ばかりではないのです。彼らの話によれば、観光事業の発展のために、ビーチを綺麗にするために多額の予算の拠出を決定し、事実ボラカイをはじめとするビーチが非常にきれいになったといいます。

さらにIMF(国連通貨基金)でフィリピンを担当した井出穣治さんは自らの著書で経済政策に関しては現地の経済界での評価は高いとし、また経済政策に詳しい人材を重要ポストに据えるなど非常に手堅い人選であると述べている。総じて経済政策では評判は悪くないようです。

インフラにおいては対GDPの5%以上を投資に費やすとし、その比率を挙げて長年の課題を解決しようという強い決意を伺うことができます。ちなみにフィリピンのインフラは非常に悪いです。特にマニラ市街では常に渋滞し、マニラに働きに来る人は毎回4時とか5時に起きてくるという話をとても耳にしました。そのため道路事情の解決は悲願でもあるのです。

それだけならまだしも、マニラは世界一評判の悪いニノイアキノ空港をどうするかが課題になっており、これも現地大企業との提携の元第二空港を建設しているとのことです。

だからこそ都市部で生活している人にとって、ドゥテルテ大統領に対して支持をする傾向にあるかもしれません。

 僕は別にドゥテルテ大統領を擁護するわけではありませんが、このようにしてみると、実はかの政権も、麻薬犯罪で強権的な取締のみを実施しているのではなく、フィリピン人の生活の安定や生産性の向上ための政策を行っていることがわかります。メディアは過激な部分のみしか取り上げることはありません。(それも仕方のないことですが。)しかし、見方を変えることで実は評価すべき点やむしろ我々の方が見習うべき点は必ずあるのではないでしょうか。鵜呑みにしているだけじゃわからないこともきっとあるはずです。

 近年、メディアは発展し、気軽にそしてリアルタイムで世界中の情報を手に入れることができました。今日のコロナウイルスの感染者数だってもしこれが、100年前に起きていたならばこれほどすぐ、国民の多くが把握することなんて不可能だったでしょう。文明の進化は素晴らしいものです。

 だけれども、本当に与えられた情報だけを信じていいのでしょうか?現地に行かなきゃわからないことだってきっとあるはずです。だから僕はお金のある限り旅を続けていきたいと思います。そして、日本では知ることのない内容な話、本音、ディープな情報を人よりももっとたくさん知りたい。それでいて皆さんの見たことも聞いたこともない話をたくさんここで共有したい!!!だから旅々総研を続けます!

という事でみなさん、旅々総合研究所これからもよろしくお願いします!今回なんか柄にもなくいかにも総合研究所らしくチョー真面目な記事になってしまいました。次回からはテンション上げて楽しく記事を書いていきたいと思います!

次回は・・・・香港・マカオについてかきまくるぞぉぉぉぉ!

(Photo by 田口雅之


 

 

 

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