中小企業がコロナ禍をチャンスに変える考え方、動き方と楽しみ方 その1


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皆様、はじめまして、中小企業診断士の金綱 潤(かねつな じゅん)と申します。この記事に目を留めて頂き本当に有難うございます。どうぞ宜しくお願いします。地域活性化の経営コンサルタント、大企業の管理職向け研修講師、創業支援センターインキュベーションマネージャー等の仕事をする中、7年前より国(中小企業庁)が委託する「よろず支援拠点事業」の東京都よろず支援拠点のチーフ・コーディネーターを務めています。年間約5,600社の事業者の皆様の様々な経営のご相談を受ける中、「人に相談する」意味について様々な気づきを頂きました。

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コロナ禍、例年の1,5倍のご相談件数を受けています。多くの事業者さんが未曽有の困難に直面する中、意外にも着実に会社をレベルアップさせている事業者さんも沢山います。その反面、ご自身ではどうしたら良いか?が分からず、ビジネス転換が上手く図れない方も沢山います。そこでコロナ禍にも拘らず、ピンチをチャンスに変換されてきた小規模、中小企業の事業者さんの特徴を是非、皆様方へご紹介したくペンを執りました。

事例に採り上げるのは、特別なノウハウや資金があったわけではない普通の事業者さんばかりですねで気楽な気持ちでお付き合い下さい。

考え方

そもそもコロナは世界中の人が誰も想定出来なかった事象です。ですのでこれに対しては、個々の方がどうすることも出来ないことなので、そのことを前提に3つご提案したいと思います。一つ目は、「必要以上に心配しない」二つ目は「何事もゴールを決める」三つ目は「分からないことを、過度に恐れない」の3つです。

 女性起業家のKさんはでピアノ専用シューズの製造・販売で目覚ましい活躍を見せています。年商は創業6年目ながら4千万円を超え、事業化(黒字化)も果たしました。実質、一人企業ながらヤマハや河合楽器等、業界大手にも販路を拡げることにも成功されました。意外なことですが、ピアノ演奏専用シューズは、世界にもなく、彼女は、自らシューズの構造や形状に関して試行錯誤を繰り返し大学の協力も獲得し特許も取得されました。

 しかしながら、コロナ禍のためドル箱であった楽器店の売上も集客難から激減してしまいました。普通であれば、かなり落ち込み、思考停止になるところですが彼女は違いました。コロナ禍故に自治体や国から様々な支援施策が連日のように発表されていたので、様々な国や自治体の支援施策にチャレンジし、ネット販売や新製品の金型開発、資金繰り改善等を成功させました。Kさんに関しては私も7年間ご支援させて頂いていますが、今回も、私達のノウハウやネットワークを素直に頼って頂いたので当初、ご自身だけでは達成出来なかったコトを実現させました。勿論、活動の途中、上手く行かなかった事も多々ありました。しかしながら彼女は「知らないことは、知っている人に尋ねてみる」「取り敢えず、やってみて後は無駄に心配しない」と言うことをで一貫していました。支援側から診たKさんの良いところは、一回毎の相談、商談、時間毎に必ず「到達目標を具体的に決める」ことでした。

 具体的には、週別、月別のTO DOリストを作り、それを私たち専門家と共有します。「今週中に展示会の出展申し込みエントリーシートを書き上げる。」と言う感じです。このやり方を採ると自身の努力のベクトルを自らが的確に自覚しながら、進めるので、達成感が自然と膨らみそれが次の行動を促す好循環に繋がっていきました。

 更にKさんの良いところは、「分からないことを、過度に恐れない」点です。創業後、様々なチャレンジを自らに課してきただけあって、Kさんは、先ずは、手を付けてしまい、自分が分からないことや腑に落ちない点に関しては、取り敢えず私達、専門家や支援機関の方々に聴きながら理解を深めていくので、体験の上に知識が位置づけられるので進化が早いのです。

 

最後に

 ビジネスは学校に勉強と違い、「個人戦」ではなく「組織戦」です。個人競技と思わず、仲間を創り、自分の可能性を改めて検証してみることで、今まで出逢えなかった「新らしい自分との出逢い」があります。彼女から私たちもそのことを学ばせて貰いました。ビジネスの成功は成功の積み重ねと言うよりは、前向きな失敗の積み重ねです。失敗を過度の怖がるよりは、先ずは動いてみることで彼女はご自身の運命まで替えられました。

次回は動き方についてコメントしたいと思います。宜しくお願いします。ご一読有難うございます。



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