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【スイス】アッペンツェラー工場見学(5)

チーズ工場の隣の民族博物館で昔の人の生活やチーズ作りの展示があり、興味深かったです。

500年前まで、アッペンツェラーの農家は手間ひまをかけて農業を営んでいましたが、アルプス山麓地域の荒々しく雨の多い気候は農業に適しているとはいえませんでした。この理由と、乳製品の需要が増加していたことから、アッペンツェラーの農家は主に畜産業に集中するようになりました。

アッペンツェラーはスイスの中でも徹底して土地の文化および慣習を保存してきたそうです。

赤いベストが印象的なこの民族衣装は200~300年前まで一般的に着用されていた農家の衣服です。

白いシャツの上に、黄色いズボン、真鍮が打ち付けられたサスペンダー、赤いベストには贅沢な刺繍が施されています。

花で飾られた黒い帽子がこの衣装をまとめ、それに加えて白いニットタイツと黒い留め金つきの短靴が身に着けられます。

この衣装が書かれたデザインの製品はチーズ以外にも色々あって、アッペンツェル地方のものだとわかるアイコンになっています。

大きなカウベルはかなり重そうですが、音も大きいです。高原で牛達を率いるのに必要だったのかと思います。

この手回し車が、グリュイエールとエメンタールの工場にも展示されていたのですが、説明書きが無く、何に使うのかずっと用途がわかりませんでした。

アッペンツェラーの民族博物館に来て、やっとこれがバター作りの道具だと言うことがわかりました。

スッキリ✨

これで撹拌して脂肪分を集めていたのでしょうか。

こちらはアッペンツェルチーズの木の型枠です。
下に受け皿とバケツがあって、流れ出るホエイを受け止められるようになっています。デザイン性と機能性があり素敵だなと思いました。

木彫りのデザインも色々な柄がありました。身近な草木モチーフが多いようです。

おそらく寒い冬の間にこういう道具を作ったりしていたのかな〜、と想像します。


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