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医者が教えるサウナの教科書(読書ログ)

サウナ室に入り、水風呂で体を締め、そして外気浴で「ととのう」・・・

皆さんは、このサウナの魅力をご存知でしょうか。サウナ室、水風呂、外気浴、このセットを繰り返すことで、「ととのう」ことができるのです。この「ととのい」とは、体験した人にしか分からない至福の体験なのです。

この「ととのい」を医学の視点から解説してくれるのが、今回紹介する一冊です。

本書では、サウナの魅力や、忙しいビジネスパーソンにこそサウナが必要な理由、そしてサウナの入り方などを紹介しています。まさに「サウナの教科書」なのです。

今日は、本書の内容を抜粋する形でサウナについて紹介していきたいと思います。なおここでは、「サウナ室 → 水風呂 → 外気浴」の一連の流れのことを『サウナに入る』と呼ぶこととします。

「ととのう」とは

本書の言葉を借りると、以下のような心身の状態のことを指します。

・リラックスはしているけど、意識は清明にはれている
・独特の浮遊感と、体の輪郭があいまいになるような感覚
・脳がすっきりし、体が軽くなりリセットされた感じ

その表現方法は様々ですが、まるでトリップしたような感覚を味わい、そして脳と体がとてもスッキリする体験が「ととのう」ということです。

この「ととのう」という体験そのものもサウナの魅力ですが、この「ととのい」を体験することで、心身が自動的にコンディショニングされ、その人本来の能力が復活する効果があるのです。

ではなぜ、サウナに入ると、心身が自動的にコンディショニングされるのでしょうか?

サウナ体験=人体の危機的状況?

その理由は、サウナに入る体験は人体にとって「危機的状況」だからです。

サウナ室は100度近い超高温。いつもとは全く異なる危機的な環境です。そのため人体は、この環境に適応できるように集中し、余計なことを考え無くなります。自身の内側の感覚に集中するようなイメージです。

そこに追い打ちをかける水風呂。冷水に浸かることで体は驚き、再び生命の危機を感じます。体内では、自律神経、心拍、血圧、血流量、脳内ホルモンなどをコントロールし、総動員で環境に適応しようとします。

ここでやってくるのが外気浴です。生命の危機を脱したと判断した人体は、エネルギーの浪費をやめ、急速に「ととのって」いきます。負荷の無くなった脳はサクサク動き出し、全身の血行が良くなることで、腰痛や肩こりも和らぎます。

サウナによる疑似的な「危機的状況」により、心身が自動的にコンディショニングされるのです。

では、それによってどのような効果が期待されるのでしょうか?

サウナによる効果

サウナによる効果、抜粋すると以下のようなものが期待されます。

●脳疲労が取れて頭がスッキリする
 決断力や集中力がアップ
 アイディアやひらめきが舞い降りるように

身体の不調が回復する
 肩こり、腰痛、眼精疲労が和らぐ
 肌がキレイになり、やせやすい体質になる

●睡眠をコントロールできるようになる
 布団に入ってから、すぐに眠れるようになる
 短時間でも深い睡眠ができるようになる

どうでしょう。あなたも一度、サウナを体験してみたくなってきましたか…?
そこで最後に、サウナの入り方を紹介したいと思います。

サウナの入り方

サウナで「ととのう」体験ができるかどうかは、サウナの入り方にかかっています。本書でも、サウナの入り方だけで1章使って説明しており(全6章構成なので、本全体の1/6)、それだけサウナの入り方は重要なのです。

だからといって、気負いする必要はありません。サウナで一番大切なのは「自分自身が気持ちいいこと」です。自分自身が気持ちいい入り方をしていれば、自然と自身の最適解に近づいていくでしょう。

サウナは「サウナ室⇒水風呂⇒外気浴」で1セットです。それを3~4セット行います。1セットでも効果はありますが、複数回行ったほうがより効果的です。

①サウナ室
サウナ室では、深部体温が上昇するまで入ります。本書では「脈拍が平常時の2倍くらいになる頃」がちょうどよいタイミングとして紹介されています。私個人は、「もうそろそろ出たいな」と思ってからプラス1分程度で出るようにしています。

②水風呂
サウナ室をでたら、汗を流して水風呂に入ります。水風呂に入ることで、体全体の血液を冷やしていきます。「呼吸をしたときに気道がスースーする」くらいになったら出るタイミングです。あまり長く入って、深部体温まで冷やさないようにしましょう。

③外気浴
そして、いよいよ外気浴です。ととのいイスに体重を預け、ぼーっとしましょう。そうすると、不思議と体がぽかぽかしてきます。そして、上手くいくと「ととのい」がやってくるのです。

各セットの間は自由に過ごしても問題ありませんが、1セット中に他の行動をプラスすることはNGです。前述した通り「疑似的な危機的状況」を作り出すことが重要なので、他の行動をすると効果が薄れてしまいます。

また、サウナで汗をかいて大量の水分が失われています。各セットの合間には水分補給をするようにしましょう。

サウナーの人へ

本書はまじでオススメです。著者自身もサウナーであり、サウナーの視点からみた様々な魅力が語られています。また、サウナの効果的な入り方についても非常に細かく記載されており(サウナ室での姿勢や、水風呂から外気浴までのなど)、自分のスタイルを見直すきっかけにもなると思います。

またサウナは、ダメな入り方をするとギャンブルと同様に依存症になってしまう可能性があるとのこと(快楽物質であるドーパミンが出すぎてしまう)。サウナを欲する気持ちが高すぎる人は、気を付けたほうが良いかもしれません。

「最近ととのわなくなってきた」という悩みに対する解決策も紹介されています。サウナに対する悩みも、本書を手に取ることで解決できるかもしれません。

最後に

言いたいことはただ一つ。サウナに入って、みんなで「ととのい」ましょう!そうすれば、新しい自分を見つけられますよ・・・!

ここまで長文を書くつもりはなかったのですが、ついつい長くなってしまいました。でも、まだまだ紹介できていない、サウナに関する様々な情報が本書の中には詰まっています。

もっと知りたい!と思った方。ぜひ、本書を読んでみてください!


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