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いちごと白米と時々、イカ。

センスの欠片もないタイトルですが。これらは小学生の頃によくある「好きな食べ物は?」っていう質問の答え。この質問、本当に気になる?いる?って思うけどきっと今でも定番だよね。

私は小学3年生の春に東京へ越してきた。とは言っても以前住んでたのは神奈川県の横浜市なので全然遠くないけど。それでも当時の私からしたら転校は大きな出来事だった。ドキドキしながら迎えた初日、まさかの全校集会で朝礼台の上に立って自己紹介をさせられた。今思うと全校生徒に私の存在を知らせる意味はあったのかなって思う。きっとないよね。なぜか緊張はしなかった気がする。覚えていないだけかもしれないけど。でも自分のクラス以外の人たちがわざわざ見に来るのは少し嫌だった。

教室に戻ってからクラスのみんなに自己紹介をした。簡単な自己紹介が終わった後の質問コーナー。そこで「好きな食べ物は何ですか?」って聞かれた。私はイチゴが好きだった、もちろん今でも。でも当時小学生って何故かぶりっ子に対して厳しかった。だから「イチゴが好きです」って言って、可愛こぶってると思われたくなかった。そこで私は「いちごと白米、あとイカが好きです」って答えた。今思うとイカいる?って感じだけど、当時の私は白米とイカで必死にイチゴの可愛さを消そうとしていた。消えていたかは分からないけど。

それでも私は中学に上がってからもみんなの前で好きな食べ物を発表する際はこの3つを言っていた。本当に私の好きな食べ物なんて気になる?って思いながら。だけどある日、お弁当の時間に同じクラスの女の子が私の元へやってきた。そして「🍙ちゃん、イチゴ好きでしょ?良かったら食べてもらいたくて」ってイチゴをもらった。それも1つじゃなくて、いくつも。それからイチゴの季節は毎日お弁当の時間にイチゴを持って来てくれた。しかも全部甘くて大きくて美味しいやつ。理由はよくわからなかったけど「本当にいいの!?ありがとー!!」って言いながらありがたくいただいた。ちなみにその子は中学から一緒になった子で背が低くて、色が白くて髪が茶色がかっていて顔が小さく、目がぱっちりとしたお人形さんのような子だった。特別に仲が良かったわけではないけど、毎年イチゴの季節になるとその子のことを思い出す。なんならイチゴの妖精だったのかもしれない。そんなことを考えながら今日もイチゴを食べている。

最近毎日食べてるからその時のことを思い出したっていうおはなし。オチはない。そういえば二十歳の誕生日は色々な友達から「お米3品種、お茶碗×2、お箸、しゃもじ、ご飯のお供」を貰ったな。あれ?「好きな食べ物は何ですか」って質問、意外と重要なのかもしれない。

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わたしもスキですありがとう
3
今が思い出になるまで。
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