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来年の株価予想に対する五つの誤解?

元々、今年の年央から来年の2月に株価は暴落するかもしれない。と言い続けて来ましたが、ここに来てもしかしたから暴落はないかもしれない。と思い始めています。
理由は皆が暴落すると言っている時は概ね暴落しないから。原因は色々考えられますが大きなところは、需給の問題でしょう。株は売り方が多い状態だと暴落し難いです。単なる下落にとどまります。暴落する時は、ロングしていた人達が一斉にショートしはじめるタイミングが多いです。このため暴落前は殆どのケースで暴騰しています。これは逆もしかりで、売っていた人が買い戻し、いわゆるショートカバーで株価は暴騰し易いですね。

つれづれ考えると株価と言うものはファンダメンタルとは別の市場心理で大きく動くものだと思います。イメージとしてはこんな感じ。

言うまでもなく垢がファンダ、青が実際の株価ですね。

さておき最近、僕の投稿にことごとくいいねがつきません。寂しいなと思いつつ、もしかしたら株価が下がると書くといいねが付き難いのではと思い、いつもとは逆の事をツイートしてみました。最近のツイートはどうしてもネガティブな内容になるので、逆のポジティブな内容を書いて見たというわけです。結果、優位的にポジティブツイートの方がインプレッションが多かったですね。思うに、ツイッターの株クラ民は、ポジティブなツイートを探し求めていているのではないでしょうか?つまり、自分の意見の同調圧力を欲している、と。これは考えようによっては怖いですね。

というわけで冒頭に戻ると、来年の株価予想は、前半暴落して後半持ち直すという声が多い訳ですが、前半の暴落はなくて、調整程度、5月に大きく持ち直して、9月暴落、等と蓋を開ければ意外な展開になるかもしれません。いつにもまして頭を柔らかくしておいたほうが良さそうです。

ではそのためには何をしたらいいのか?

決めつけをせず、いつも自分の考えと逆のケースを意識する。という事が大事かと思います。

そこで今回は、来年相場が上がるという人たちの考えと逆の事をあえて書いてみようかとと思います。信じる信じない、正しい正しくないは置いておいて、こういう考え方のある、という参考程度で😌

本日のお題
インフレが減速すると、株価は上がる?
CPI、PCEの低下を受けてFRBは利下げに転じる?
不況に陥るとFRBは株価をサポートする?
FRBが利下げに転じる少し前に株価は底をつける?
FRBが利下げしたら、株価は必ず上がる?


・インフレが減速すると、株価は上がる→間違い
本来インフレは企業収益を見た目上上げる働きがあるので(額面上の売上高は、上がるため)株価も上昇します。
でも今まで、「CPI下って株価暴騰しているやん」と思われる方もいらっしゃると思いますが、それはCPIが下がるとFRBが利下げできる。今の株価下落原因はFRBの利上げなので、利上げ停止、利下げの道筋が見えてくる。という皮算用がショートカバーを誘発して上げているだけだと思います。
株価には慣れというものがあります。FRBが利上げしたら、金利が急騰し条件反射的に下げてきた株価も時間が立つに連れ、そういった過剰反応はなくなってきました。今後インフレ指標についてもそういった動きはなくなり、市場の関心は企業収益に移ると考えられます。

・CPI、PCEの低下を受けてFRBは利下げに転じる→わからない
FRBは、CPIとPCEの低下に好意的なコメントを出していますが、だからといって利下げできるとは言っていません。物価指数の低下に成功した彼らの次のミッションは賃金インフレだと思います。今後は、コロナ禍で失われた労働人口減少や、移民の減少による慢性の人手不足が大きな課題です。この問題は案外根が深く簡単には解決しないと思われます。

・不況に陥るとFRBは株価をサポートする→わからない
パウエル議長は、歴代議長から見ても株価の下落による逆資産効果を嫌っているし、いざとなったらまたパウエルプットが復活する。というむきは多いと思いますが、今後のFRBの課題が賃金インフレだとすると楽観は禁物だと思います。問題はタイムラグ。賃金インフレを測るマクロ指標は遅行するということ。つまりFRBが賃金インフレの低下を確認する前に、先行指標である株価は下落してしまう。そういう可能性があると思います。最終的にはFRBが助け舟を出すにせよ、それが今までのように良いタイミングでやってくるとは限らないということです。

・FRBが利下げに転じる少し前に株価は底をつける→わからない
経験則的に、FRBが利下げする半年前辺りに株価が底打ちする。あるいはリセッションに入ると株価は反転上昇する。などと言われます。非常に確率が高いアノマリーですが、過去データで確認するとあくまで傾向であって絶対ではありません。結局のところ株価は、企業業績を先取りする先行指標のようなもので、言い方を変えると未来予測、だと言えます。未来予測はあくまで予測、正しいとは限りません。これは予測が間違えているということではなく、今現在の株価が間違っている可能性も否定できないということです。この点を忘れている方が多いのではないかと思います。冒頭の図でいうと、人は今現在、①の位置にいると錯覚しがちですが、実際は②の位置にいるかもしれないということです。


現在、未だかってないほどリセッションの確率が上がってきていて、来年のリセッションがほぼ確定的な今、株価はそれをある程度織り込んでいる可能性があります。そんな異常な状況では、件のアノマリーが成立する確率は普段より低いかもしれません。

・FRBが利下げしたら、株価は必ず上がる→間違い
一つ前と似たようなことですが、実は言いたいことが違っていて、一つ前は景気サイクルを先読みしているのですが、もっとシンプルにFRBが利下げしたら株は上がるだろ。というパブロフの犬的な発想です。もちろん株価にとって金利の低下は歓迎されることです。理論的にも金利の低下は企業価値を底上げします。ですが、やはりここでも株価が半年、一年先の金利低下を先読みして、それをある程度織り込んでいるのではないか?と言う話はついて回ります。問題はその織り込みがどの程度進んでいるかで話が変わるということ。
その上で、高金利は景気に累積的に効いてくるというのも重要ポイント。なんせここ数十年にも渡って低金利でじゃぶじゃぶだった状態からいきなり高金利になった異常事態。しばらく様子を見ないと実体経済にどんな影響があるかわかりません。そのしばらくというのは企業業績。少なくとも決算を二期ほどこなしたい所。それは決算が極端に悪かったらむしろプラスで、中途半端に悪かったり、強弱入り混じったりと、悪さ加減も大事かと思います。

まとめ
以上、敢えて天邪鬼的な意見をまとめてみました。
書いていて思ったのですが、株価は第一に金利、次に企業業績で決まる、なぜならば、株価には先見性があるから。と考える一派と、株価は企業業績の先読みで決まる。つまりは成長率だ、という業績重視型。それそれで見立てが真っ二つに分かれているのかもしれません。
とにかく、何を信じて良いのかわからない現状で、判断に多態性をもたせる手助けになるよう纏めています。ですから、間違っている!というツッコミはご勘弁いただいて、正しい正しくないは、それぞれの判断でお願いします😌


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