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【年下彼氏】リカバリ。


イチゴさんの転勤先に来て、2週間が経った。
イチゴさんは毎日忙しそうにしていて、朝家を出て、夜の9時くらいまで仕事をしていて、疲れて帰ってきてゴハンを食べて、わたしが夕食の片付けを終える頃には寝ている、という生活が続いた。

そういえば5月の3日だったかな。
イチゴさんの、ほぼ誰にも見せてないであろうSNSアカウントに「なんだかなって感じ。虚無感。」なる文言が書かれていて。
何のことを言っているのか、誰のことを言っているのか……モヤモヤってした。

わたしは官公庁系の事務手続きが忙しかったり、こっそりと内職を始めたりして、わたしはわたしでとても忙しかったんだけど、イチゴさんの生活を支えることに全力を尽くした。

前みたいにお弁当を作って、夕食にはイチゴさんの好物を作って、でも時々量が多いなんて文句を言われたりした。
せっかく痩せたのにって。

イチゴさんがひとりで3月からここに住んでた間は、帰ってきたら仕事の制服を洗濯する以外に何も頑張れなくて、ほとんど食事も摂ってなかったらしい。
お弁当も続かず、職場にあるカップ麺ばかりを食べていたとか。そんな不健康な痩せ方をしていたのに、わたしがちゃんとご飯を作るようになったから、また太ってしまうと嘆いていた。

知らんがな。笑

とは思ったけど、わたしはまだ新しい仕事を見つけていないし、家計は前より切り詰めなくちゃなとか。
キッチンの用具も前のお家ほど充実してないので、わたしなりに工夫をして頑張っていたつもり。

もちろん、1日の間で会話をするのは家に帰ってきてからゴハンを食べる間のほんの小一時間だったけど、それにも1度だって文句は言わなかった。

「前ほど好きじゃなくなった」と言われてからそろそろ一か月。
前みたいに好きになって貰えるのかなとか、そういう不安を抱えたまま見知らぬ土地にやってきて、二週間程度。

ひとつ、つらかったのは、
何というのかな。
例えば夕食を食べながらテレビで芸人さんが何かネタをやっていたとする、
🍓「この人たち、前にこのネタで売れたんだよ」
とか、1瞬だけ動画を見せてくる。わたしは何のことだか分からないから、
🌸「ネタのオチも分からないよ(テレビのネタと比較のしようがないよ)」
🍓「だから今言ったじゃん」
みたいな、何というか、会話をしていて、相手を理解するというか、意思の疎通を図ることを諦められてるというか、
そりゃわたしの理解不足もあるかもしれないけど、雑に伝えてわたしがそれを理解しなかったときに苛立つみたいな。
そういうのが辛かった。
でも、仕事で疲れてるんだろうと思ってぐっと飲みこんで、空気が悪くならないように努めた。

前みたいに好きになって貰えるかもわからない、
理不尽な苛立ちをぶつけられる、
そんな中で、ひたすらに家事をこなして、、、という日々。

自分のメンタルがいつまで持つかな、なんて思ってもいた。
まだたったの二週間だから、もーちょい踏ん張れるはずとも思った。

先週の土曜日、GW以来の連休で、朝ごろごろと横になりながらイチゴさんはわたしを抱き寄せて、
「たまには構ってあげよーかなと思って」
なんて言った。
「いつもありがとね」って。
お弁当もごはんもありがとね、って。おいしかったんだよ、って。
🍓「いつもご飯食べたらすぐ寝ちゃって、かまってあげられないから」
って言うから、
🌸「忙しいのは分かってるからそれはいーんだよ」
って言った。本音。


ひとつかふたつ前の記事で考察した、
①イチゴさんにとっては自分のために何かしてくれる人が大切
②そういうものは、例えば家事だったりを通して感じている
という2点。この仮説は正しかったのかもしれないと少し安心した。
安心したらちょっとだけ泣けた。笑


まったりと過ごした週末、日曜日の夕方に、
何気ない会話の中でまた、伝わらない苛立ちみたいなものをぶつけられた。
わたしが何かを言ったことに対して、「それじゃ分からない」「主語がない」とか、そんなことを畳みかけられて、わたしが拗ねたのに気付いたのかイチゴさんはいつものようにぬいぐるみを押し付けてきたけど、リアクションできなくて結果、無視したみたいな形になって、舌打ちされた。
その舌打ちが聞こえた瞬間に、
ふっと、
自分の中で何か、糸が切れたような感じがした。
『あ、無理』
って。
イチゴさんに見えないように泣いて、以降ほぼ会話をしたくなくて。
わたしはわたしの作業に没頭していた。
作業をしながら、もう実家に帰ろうって、無理だって思った。それとも、こないだ書いた、ホロスコープ的に火星が牡羊座に抜けるまで、この時点であと3日だったから、3日だけ頑張ろうかなとか、いややっぱり無理かなとか。
居なくなるなら無言でだよなって、いつも通りの思考。


そしたら少しして、「一緒にゴロゴロしよう」って言ってきて。

あまり気は進まなかったけど、イチゴさんが横になる布団に一緒に横になった。
そしたらわたしを後ろから抱き寄せて、「好き」って。3回くらい言った。

わたしはまだ泣いていたので、鼻を噛んだらば()
🍓「嬉し泣き?」
って言われたから、わたしは、
🌸「4月半ばに、前みたいに好きじゃないって言われて、一応不安を抱えながら見知らぬ土地にやってきたわけで」って。
🌸「それでも、ゴハン作ったり何だり、自分にできることはしてきたつもり」
🌸「ただ、意思の疎通というか、、、分かり合うためのちょっとの気遣いもしてもらえないのかなと思ったら悲しくて、無理だなって思って、泣いてた」
って思ってることをそのまま伝えた。ボロボロ泣きながら。笑

そしたらイチゴさんはちょっと笑って、
🍓「それは別に、わかんないよっていうだけの話でしょ」
って。
それから、また、「ちゅき。」と言った。
わたしは「それは、前に『好きじゃなくなった』と言ってた部分が復活したってこと?」ってきいた。
そしたら、
🍓「復活したっていうか、追いついたって感じかな。前は、サクラが俺を好きでいてくれる熱量に追いつけなくて、応えられないのがしんどいなっていう部分が大きかったけど、やっぱサクラがコッチに来てから、前より仕事頑張れるなって思って。なんで頑張れるんだろうって考えたら、それはコッチでサクラと生活したいからで。って考えると、やっぱおれ、サクラのこと好きなんだなって思った」
って。

ばんざーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!

わたしの中でくす玉が割れました。笑

そうそうソレ、その言葉を待っていたの!😢

イチゴさんのことだから、もしまた気持ちが復活してもハッキリ言葉になんかしてくれないと思っていたけど、
たぶん、わたしはハッキリ言葉で聞かなきゃ不安になるのを分かってて言ってくれたんだろう!

というか、わたしなら「好きだから」→「一緒に生活したいから」→「仕事を頑張ろう」ってなるけど、イチゴさんはキレイに真逆の思考をたどってるんだなと思った。笑


耐え忍んだ甲斐があった……たぶん、何か1手でもミスっていたら、彼との関係は終わっていただろう。
お付き合いするときもそうだったけど、慎重に選んだ1手が、細い細い、ハッピーエンドへの道を拓いたんだわ。


また無理、ってなることはあるかもしれないけど、今回初めて「相手から別れ話を切り出された」ことで得た気付きを、絶対に無駄にはしないでおこう。
まだまだイチゴさんは日々忙しく過ごしているわけだから、
求めすぎず、でも、前よりは少し安心して、この先も頑張っていこーと思う。


また書きます。

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