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【年下彼氏】近頃の憂鬱の正体と、なれそめ④

 近頃、なんだかテンションが上がらない。
 その理由が分からなくて、書いたり消したり書いたり消したりしている。

 ……たぶん。

 そもそもわたしは承認欲求の塊で、人に認められるためにそれなりに頑張れちゃうタイプの人間だ。
 近頃、何に対して頑張ってるかって、そりゃイチゴさんのために頑張ってるわけで、その対価として愛されている実感を得られれば満足するわけだ。
 たぶん、それは足りてる。
 つい先日も、どこかのプロ野球選手が引退の挨拶で「支えてくれた妻に感謝」みたいなことを言ってるのを聞いたイチゴさんが、
「イチゴも、日々サクラちゃんのお弁当に感謝してます❤」とか言ってた。

 その後も酔っぱらって、だいすきぃいい……❤❤❤ってやってた。笑

 ので、たぶんそのあたりには充足感を得ている。

 では何が足りてなくてテンションが上がらないのかって、社会的な承認なのだろうと思う。
 イチゴさんは、わたしの身の回りの人にとって「サクラちゃんの彼氏」という立場をもう得ているけど、逆はどうだろうと考えた時に、
 イチゴさんはSNSでほとんどわたしの話をしていないし(していても愚痴、わたしが見てないと思って、、、笑)、例えば友達なんかに「彼女です」って紹介されたこともない。

 社会的な承認ってなんだっていうと、例えば籍を入れるとか?

 これに関しては、わたしの感覚で言うと別に籍を入れる必要なんかないと思ってる。子どもができたわけでもないし、扶養に入れるほど稼ぎがないわけでもない。別れるのが面倒になるだけだ。

 あ、「結婚しないの?」って言われて面倒な人はおすすめの答えですよ。
「そんなことしたら別れるのが面倒になるだけじゃない」って。笑
 今のところ、誰もまともに返してくれたことないから。

 じゃあわたしは何がしてほしいんだって、わたしの見てないところでわたしのことを自慢されたいんだ。笑
 我ながらめんどくせーな。

 書いてて思ったけど、イチゴさんはわたしのようにSNSで積極的に発信をするタイプでもないし、普段頻繁にやり取りするような友達もいない。
 わたしたち、籍は入ってないけど住民票は同じになってて、イチゴさんのところに「世帯主」、わたしのところに「妻(未届)」って書いてある。
 これは、わたしがイチゴさんの転勤についてくるために仕事を辞めるとき、それは自己都合じゃないですよってことを証明するために必要だったからで、、、
「住民票に未届の妻とか書いてある必要があるらしーんだけど」
「サクラが嫌じゃないなら俺はいーよ」
ぐらいのやり取りで成された。

 いま住んでる部屋は社宅扱いだから、そういや上司に言ったって言ってたっけ。彼女もつれてきて一緒に住みますって。あと、わたしの手続きの関係でイチゴさんの会社の社長さんの印鑑が必要だったんだけど、それも「彼女の手続きの関係で」って説明してくれてたっけな。

 親にも言ったとは言ってたな。彼女できたって、13個年上だって言ったって。
🍓「俺の親父も否定から入る人じゃないから、へーそうなんだぐらいだった」とは言ってた。お母さんは、わたしの裁縫の成果を見て「器用だねええ」と感嘆してたとか何とか。

 ・・・うん、イチゴさんは出来る範囲で認知を進めているようだ。
 もともと活動してる範囲が違うからしょうがないな。
 今週末、イチゴさんはご学友の結婚式で遠出するって話で、わたしも一緒に行くことになったから(わたしはわたしでその地方に住んでる友達と遊ぶ。笑)、その時に、何かしらわたしが満足するような出来事があればいいんだけど。

 ではなれそめの続きです☆

イチゴとサクラのなれそめ④

↑前回
登場人物等おさらい
K→イチゴさんの友達でわたしの同僚。女たらしだが、強要はしない。かまちょ。歌はうまい。

L→職場近くにある、知り合いがやってるおしゃれなバー。

ちょうど2年前の今頃のお話だなあ。

朝の4時までイチゴさんとバーで過ごした翌日、わたしは一応7時にアラームをかけてイチゴさんに連絡をした。
でも、返信が来る前に二度寝してしまった。笑

自分の仕事の時間には起きて出勤したら、イチゴさんから返信がきて、何とか起きて仕事に行ったという。
Kは、やたら眠たいをアピールしててうざかった。笑
Kに「昨日はずいぶんとご機嫌だったね」と言われて、そうかい?って。
この日から、わたしはイチゴさんと一日中ラインをするようになった。普段なら、必要な連絡にしか返信をしないわたしが。
主にKの悪口を言ってたかな。笑

そうしてやりとりをする中、イチゴさんは平気で、
🍓『サクラちゃんが作るお菓子は全部好き』
🍓『今日はお菓子とお迎えを楽しみに仕事を頑張る』
🍓『今はサクラちゃんとくっちゃべってるのが一番楽しい』
なんてことを送ってくる。
お迎えが楽しみって、どう控えめに読んでもわたしに会うのが楽しみってことになるよね。

もう、仕事をしてても家にいても、イチゴさんからの返信を待ってる自分に気づいた。
イチゴさんに言われた通りに、お風呂上りにちゃんと髪を乾かすようになった。
そもそもお菓子だって、必要以上に作ってないか?とか。
何度も何度もラインの画面を読み返して、はやく返事こないかなって思ってる自分に気づいて……

「あれ、これって恋では?」
って思った。
わたしは今まで趣味で満たされていて恋をする必要性を感じてなかったわけで、わたしに恋をさせてくれるような人にも出会わなかったし。
この時点でもわたしは、「自分がイチゴさんにとって恋愛対象になることはない」と思っていた。
だから、楽しもう!って。
せっかくこんな、心躍るような恋心を久しぶりに抱いたんだから、押し殺してしまうのはもったいない!
実際に付き合ってアレソレは面倒だけど、どうせイチゴさんにとってわたしが恋愛対象になることはないんだから!
ただ、この久しぶりに感じたワクワクするような気持ちを楽しもう!
って。

んでこの週末に、わたしはかねてから約束をしていたカボチャのタルトを焼いた。
土曜日の夜、タルト焼いたよーって連絡したら、この週末は、本社のある町のほう(2020年1月~3月まで過ごしてて、2022年5月~わたしも住んでる町ね)で若手の同僚との飲み会があるからそっちの町に行ってるとのことだった。
カボチャのタルトは食べたいけど、飲みすぎて今日は帰れないから明日取りに行くね、という。
翌日、日曜日になって、その日はちょうどKも休みで平和な日だったんだけど、仕事をしてたらイチゴさんから連絡がきて、どうやら車のカギを前日飲んでた店で落としたからすぐには帰れないという連絡がきて。笑
なぜか車のドアは開いたけど、鍵がないから動かないという。
ドンマイすぎるでしょ。笑
田舎町で時間を潰すところものない、店が開くまでの時間ひますぎるというので、アプリで花札を付き合ったり、ラインでできる論理ゲームをして遊んだりしてた。
夕方ぐらいになってようやく鍵を回収してこっちの町に帰ってきたイチゴさん、
こんな週末の終わり方は嫌だから、Lに飲みに行くかカラオケに行くかしたいという。
同僚の子も誘ったけど来ないというので、そしてLは日曜日は営業していないので、二人でまたカラオケに行った。

カボチャのタルトを作ったとき、小さなクッキー型でタルト記事の残りを抜いて、飾りとしてカボチャの上にのせてたんだけど、最初それを思いついた時に手近にあったクッキー型がハート型で、2,3個ソレで作ってから、あ、いや☆型もあるじゃんって思って7割以上は☆で作った。
2,3個作ったハート型は、イチゴさんに渡す用に入れた。なんなら勘違いしてくれてもいいよっていう気持ちが、なかったとは言えない。

わたしの仕事が終わってから、イチゴさんが迎えに来てくれてカラオケに行ったはいいんだけど、途中であんまり歌う気分でもなくなって、二人でまた花札をしていた。
コイコイね。
ずっとわたしが勝ってたんだけど……最後の最後で逆転された。
というのも、コイコイの役で「月見酒」ってあるでしょ。お酒の札と満月の札でできるやつ。わたしはそれで上がって終わり、のはずが、山札から出てきた小野道風の札を引かされてしまってさ!
「雨流れ」で「月見酒」の役は駄目になり、バタバタとそこから逆転負け。くっそー!!!!ってなったのが日曜日のお話。

この翌週は、マジでほぼ毎日イチゴさんはわたしの職場に来てた気がする。笑
そして閉店までいて、わたしを送ってくれた。
わたしはちょうど水曜日ぐらいに美容室の予約をしていて、髪を染めるか、巻くか、、ということで迷っていた。
火曜日にイチゴさんがお店に来たとき、そんな話をしていて、
Kはパーマのほうがいいと言った。
イチゴさんは、紫とか似合うんじゃない、と言った。
水曜日に美容室に行ったとき、美容師さんにどうします?って聞かれて即答したよね、
「紫に染めます」
って。笑
一応、「迷ってると言ったら、じゃあ普段使ってるアイシャドウの色に揃えたらいいんじゃないですかって言われて、いま使ってるの紫だしー」なんて言い訳を用意して。

ネイルもちょうど塗りなおすタイミングだったから、ネタ切れを装って来店していたイチゴさんにきいた。こんなデザインがいいんじゃないって出してきた写真の通りにしてみせた。

相手が自分を恋愛対象にすることはないという安心感からやりたい放題だよね。笑
でもね、久しぶりに凄く楽しかったの。笑


水曜日だったかな。
いつものようにくだらないラインをしていて、「ラーメン食べたいね」って話になって。
イチゴさんは、美味しいラーメン食べたいからちょっと遠出しようか?なんて言ってる。
わたしはいいけど、運転するのはイチゴくんだよ?平日だけど大丈夫?なんて。
さすがに死んじゃうから地元のチェーン店にしよう、ってなって、
遠出したら行きかえり一緒にいられるかもなんてドキドキしてみたり。


木曜日だったかなあ。
お店に食事には来なかったけど、雨が降ってるから終わるころに迎えに行くねって連絡がきて、仕事が終わって、イチゴさんの車に乗って。
流れてくるのは、Aimerの「カタオモイ」。
「例えば君の顔に昔よりシワが増えても、それでもいいんだ🎵」……そんな歌詞。カラオケでいつもイチゴさんが歌っていた曲で、でもキーが高くて上手に歌えないからサクラちゃん覚えてよなんて言ってた曲だった。
その日は、迎えに来ただけだから、すぐに帰るわけだけど……。
🌸「せっかく今日は十五夜なのに雨だね」
って言った。
🍓「こないだの『雨流れ』でしょ」
ってイチゴさんは笑った。(わたしが花札で逆転負けしたやつねww)
🌸「うっわ、思い出したら悔しくなってきたw」
🍓「満月、、、探しに行く?」
🌸「峠の向こうなら見えるかなあ」
ってことでドライブに行くことになった。
途中でコンビニに寄って、飲み物だけ買って、その時にイチゴさんは自分が買った新商品を一口飲んだあと、「飲んでみる?」って差し出してきた。
普段なら異性と間接チューとか絶対無理なんだけど、なんせサクラさん恋しちゃったモードなので、「うん」って、一口貰った。
たぶんイチゴさんは、フツーに異性とでも間接チューできるんだろうなーって思いながら。
小一時間ドライブをして、12時前には、明日も仕事だしねって言って解散した。

帰宅したわたしは、その日は友達とスカイプでお話をする約束をしてたから、
「大変だ!わたし!こーいーしちゃったー-んだー---🎵」
ということを友達に報告した。笑
その間にも、イチゴさんからラインが来る。とりとめのない内容で、でも、何ていうんだろう……。
🍓『部屋片づけなくちゃ』
🌸『わたしの部屋もきったねーよ。笑』
🍓『たぶんレベルが違う』(実際、わたしよりやばかったw)
🌸『どうだろうねえ。笑』
って感じで、延々と返事が来る。12時前には明日も仕事だしねって解散したのに、2時になっても3時になっても返事が来る。笑
この日だわ2つ前ぐらいの記事に書いた不眠🍓の日。
🍓『考え事してた』
🌸『何を?』
🍓『どうやったらサクラちゃんともっと一緒に居られるか』

しかも、なんだ、方向性があやしい。

わたしはあくまで、相手が自分を恋愛対象にしないだろうという前提のもとに自分の感情を楽しんでいたのに、なんか、もしかして……みたいな気持ちになり始めたのがこのころ。
🌸『寝なくていいの?w』
🍓『眠れないんだよねえ。解散した意味・・・』
わたしは必死でスルースキルを発動させる。早く寝てくれよと祈りながら。。。
なのに、
🍓『もうちょっと遊びたかったなあ』
🌸『何して遊びたいの?』
🍓『ん?サクラちゃんと遊びたいって意味だよ』
🍓『(部屋の片づけも)サクラちゃんが来るなら頑張る』
みたいな流れ。

何百回でも言うけど、わたしは、イチゴさんが13も年上のわたしを恋愛対象にするわけがないと思っていた。
だからこそ好き放題に自分の感情を楽しんでいたわけだけど、
これは、
もしかして、
猛アピールされている……?!
こいつ、
もしかして、
わたしのこと……なんか思ってる?!

という動揺が激しく、頼むから早く寝てくれと願っていたのが木曜日の夜だった。

そして翌日、金曜日。
朝から動揺で死にそうなわたしに🍓さんは、
『今日は何して遊ぶ?』
『トランプと花札をもって、お泊りしに行こ~!いま、旅館を検索してる』
などとのたまい始めるのである・・・。


久々に恋しちゃった!やべー楽しい!という気持ちと、
それでも、彼にとって自分が恋愛対象になることは、絶対にありえない、ありえないはず、という気持ちと、
その割に随分と集中的に誘われるんだが、、、という、気持ちと状況判断が上手にできずに困ったことになりました。

もうちょっと続きます。

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