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キラキラ光る星みたいに
野田洋次郎さん(RADWIMPS)の歌『なみしぐさ』をききながら、「お母さん」について、考えている。
たまたま、この歌を耳にして、気になって、歌詞を確認して、MVを見た。その中で、転んだ男の子に向かって、伸びてくる手を見て、あぁ、この子の「お母さん」だと思った。
もうこの世にはいない「お母さん」が歌っているみたい。強い母の愛を感じる。悲しみを乗り越えた先、来世でも会うんだという、希望を歌っている。何度も、この歌をきいている。何かが、わたしに染み込んでくる。
わたしには、憧れる「お母さん」像がある。
安心で、あったかくて、そばにいたら、なんでもできちゃうみたいに感じて、とにかく笑顔になっちゃうような、うれしくなっちゃうような、そんな感じ。愛そのものみたいな…
「小さなわたし」が恋しがっているのかな。どうして今、このタイミングで気になるんだろう。不思議だなぁ。身体が本調子じゃなかったから、それにメンタル部分も引っ張られてるのかな。
少し前までは、自分で自分の憧れの「お母さん」になろうとしていた。子どもたちのために、なんて言いながら、ほんとは自分のためだった。でも、今は違う。自分らしいお母さんでいいや。子どもたちの理想のお母さんは、わたしの憧れる「お母さん」とは違うのだし。
そういえば、最近になって、素敵だなって思う、「お母さん」ができた。コミックの中だ。
成田美名子さん作『NATURAL』の理子(あやこ)とミゲールのお母さん。このコミックたちは、学生時代に友達に借りて、読んだことがあり、今年になってふいに思い出し、コミックを買い、再び読んだ。
作中に、お母さんの彼女はあまり出てこない。けれど、存在感がある。彼女には、未来を見通せる力があるみたい。巫女さんの血筋だとか。ただ、それを誰かに話したことはないみたい。
あるとき、自分の子ども(ミゲール)がナイフで刺されてしまう未来が見えたようだ。ミゲールは、彼女が長年育ててきた子で、実子ではない。そして、彼女にとって、とても大切な存在だ。
彼女は、分厚いコートを買って、ミゲールに着てもらい、ナイフの傷が浅く済むようにした。刺されてしまう未来は変えられなくても、彼女なりのやり方で、子どもを守ったんだ。
強い不安や大きな恐怖があっただろう。でも、それを言わずに、ミゲールを信じて、自分ができることをする。なんて、かっこいいんだって、思った。
わたしなら、どうするかな。そんな未来が見えてしまったら、それだけで、ビビってしまいそうだし、不安を抱えきれず、誰かに話してしまいそうだ。四六時中、子どもに張り付き、鬱陶しがられる気もする。そして、肝心なときにはいないような…
こんな風に見守ることができたらいいな。自分の不安や怖さは、自分でなんとかして、冷静に、そのときの子どもにとって、一番いいだろうことをする。それを信じて。
わたしの憧れの「お母さん」たち。果てしなく遠い。キラキラ光る星みたいに。今は見てるだけでいい。綺麗だなぁって。見てるだけで、ちょっと、ほっこりする。
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