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彼女を笑顔にできたなら…




青山詩織…

俺はサイダーを
飲みながら
彼女のことを
考えていた

昼休み
いつもの公園のベンチ
新緑のこもれびのなか

最初に彼女を
見かけたのは
この公園だった

彼女は思い詰めた顔で
ベンチに座ってた
泣いてる…

あの感じ
見覚えがある

俺だって
会社に入ったばかりのとき
あのベンチに
同じように座ってた

何気なく
会社で
様子をみてみたら

やっぱり
仕事でつまずいて
悩んでいるようだった

なんとなく
気になって

ある日
勇気を出して
声かけた

その翌日
ちょっとは
元気になっただろうか
考えてたら
また彼女に会えた

「今度何かあったら
かけて来いよ、電話」

目を見開いた彼女
かけませんよ!って
ムキになった顔が
ちょっと
かわいくみえた

思い出して
顔がにやける

人事異動は
驚いたなぁ
同じ部署とは

サイダーを
もう一口飲む

これは恋?
それとも?

俺には
まだわからない
ただ彼女の笑顔が
見たいだけ

最近の彼女
笑顔が増えたな

なんだか
うれしい

「安住さん」

ふいに彼女が
あらわれた
手にはサイダー

陽の光をあびた
その笑顔に

俺は
引き寄せられる


※松下友香さんの企画に参加させていただきました。サイダーの人目線で書きました。
よろしくお願いいたします✨

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