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おかしな夢を、見ました

季節も詳しい場所も不明。レストランを思わせるところで、やはり自分との関係性が不明な人たちと食事をとっている。食後のデザートも頼み、我ながらかなりの量を平らげた。

注文表と代金を入れた封筒を上着のポケットに突っ込み、バッグを肩からかけて席を立つとレジへと向かう。そこには会計を待つほかの客たちが列をつくっている。その最後尾に並ぶ。
さて自分の番。いざ代金と注文表を出そうとしたら、ポケットにない。バッグの中や財布の中を見てもない。焦る私をよそに、どんどん長くなっていく列。いたたまれずに後ろのひとに会計を譲り、やや離れたところでバッグや財布を確認。しかし、いくら引っ掻き回してもどこにも見当たらない。ポケットの中にもない。どこにいった?床に落ちたかと振り返ってみてもない。焦燥感ばかりがふくれあがる。
正味10分は探しただろうか。とぼとぼとレジに戻り、注文表と代金が見つからないとレジのひとに告げる。彼は特におどろいた様子もなく、「たまにいらっしゃるんですよね」と笑うばかり。幸い持ち合わせはあったので、店側のデータと照らし合わせて代金を支払う。
申し訳ありませんでしたと謝罪し、店をあとにする。いつのまにか一緒に食事をしていた人たちの姿は見えなくなっていた。なぜかそれに疑問を抱くことなく、帰路を辿りはじめる。しばらく歩くと十路地に出る。その角にあるものに目が吸い寄せられた。「落し物置き場」と札が掲げられた台座がもうけてある。なにげなくそこに近づいて思わず「あっ」と声がもれた。なくしたと思った注文表と封筒があったのだ。一枚のメモが添えてあり、「カラスがぽとりと地面に落としていきました。」と記してある。
カラス?店内に入ってきたはずもないし、そもそもポケットから抜かれたにしろ、床に落ちたものをくわえていったにしろ必ず気づいたはずだ。狐か狸にでも化かされた気持ちでそのふたつを手にして、さきほどの店へと戻る。
そこで夢は終わった。

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ごく希にこういうなんとも後味の悪い夢を見ることがある。一体どういう意味があるのか、いやそもそもなんの意味もないのかも分からない。ただ、表現しがたいもやもやとした居心地の悪さだけが残る。

これを抱えて今日一日を過ごさなければならないのか。しかも、月曜日を翌日に控えた日曜日に。

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