別れるために付き合うみたいな
死ぬために生きるみたいな
意味がありそうでないこと
みんなそうなんだな
私にも意味はなくて
きっと何も出来やしない
きっと何も出来やしない

見えない光を見ている
忘れたいのに忘れない
この厄介な脳味噌を
誰かメチャクチャにしてください

枯渇

必要とされたい
愛されたい
離れている時は
寂しいと感じていてほしい
夢に出てきていてほしい

耳が馬鹿になったよ
私を呼ぶ音を聞いている

目が馬鹿になったよ
妄想を見て笑っている

心が馬鹿になったよ
ないものばかり望んでいる

分かる人

何でも「分かる」って言う
私の気持ちを
全部「分かる」って言う

あなたの経験と私の経験は
少しも似ていないかもしれないし
あなたの感じたのと私の感じたのは
まるで違うかもしれないのに

何でも「分かる」って言う
そんな嘘は大嫌いだ
優しい嘘は大嫌いだ

薄れ行く愛の中で

お腹がグゥと鳴った時
君の顔が頭に浮かんだ
君は笑っていて
つられて私も笑ってしまう
その光景を脳で見て
いとおしいと心は言った
記憶が覚める
愛の形の

共依存

すぐ後ろにいるだろう
俺の影がいるだろう
いつもお前を見ているよ
お前が能天気に笑うのを
俺はいつでも見ているよ
忘れようたって無駄だし
お前は忘れない
俺がお前を離さないように
お前も俺を離さないから
離せないから

すぐ後ろにいるだろう
お前の影がいるだろう

誰のものでもない私

ノドの奥から湧き上がってきそうなのを
ごくり　と飲み込んで
重たいメロディーの歌を聴くのです
さっき　感動した夕焼けは
もう夜になってしまった
空っぽのポストが「悲しいね」と囁くのです