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情報カードを使ってみた ジェームス・W・ヤング『アイデアのつくり方』から

ジェームス・ヤングというアメリカの広告業界のすごい人の書いた
『アイデアの作り方』という,良いアイデアを生み出す方法について書かれた本があるのだが,その中に「カード索引法」というものが出てくる.

まずアイデアの作り方のざっくりとした説明をすると,

①情報・資料を集める,情報を書いてまとめておく

②集めた情報をよく咀嚼して,新しい組み合わせを考える

③考えるのを辞める

④考えるのを辞めると,ふといい組み合わせのアイデアが思いつくので,それを思いついたら,世間に適合する形に整える

こういう4段階らしい.

①の情報を集める,という情報には2つあって,特殊知識と一般知識と分けられる.

特殊知識は,今回の案件の売るべき商品についての情報と,それを売るターゲットになる人々に関する情報だ.商品についてよく知り,それを買う人についてもよく知る.

一般知識はアイデアを考える人の個人的な興味関心のある情報らしい.今回売る商品にもそれを買う人々にも関係のない,自分の好きなこと柄についてということだ.

本の中では「真にすぐれた創造的広告マンは,エジプトの埋葬習慣からモダン・アートにいたるまで,彼らは全てに興味を持っている.あらゆる方面のどんな知識でもむさぼり食う人間である」と書かれていた.

アイデアとは一般知識と特殊知識の組み合わせによって生まれるものなのだという.

②の集めた情報をよく咀嚼する.というのは,集めた情報をよく比較して,新しい組み合わせを考えるということだ.
この部分にタイトルの情報カードが使われる.

集めた情報を名刺大のサイズのカードに一枚ずつ書いていって,情報をカードの束にするらしい.

そして,そのカードの一つ一つをよく見て,一つの事実をあっちに向けてみたりこっちに向けてみたり,二つの事実を一緒に並べて見てどうすればこの二つが噛み合うかを調べたりする.

この作業がアイデアを作ることにとても重要で役に立つということで,情報カードを買ってみた.

200枚で240円くらいだった.100均にも売っているらしい.

実際今取り組んでいるプロジェクトの情報を一つづつカードに書いてゆく.
そうすると今まではデジタル上でまとめていたデータが実際に手触りのあるカードになるというだけなのに,感覚として全く違うものになった.

情報一つ一つが実際に手に取ることができるようになった.今はまだそれだけなのに何かが違う.

カードを一枚一枚トランプを捲るようにみていくと,今までデジタル上で同じ情報を扱ってきたはずなのに,見え方が違って,とても気持ちが良かった.

今はまだここまででしかない.笑

これから実際に良い組み合わせを見つけて,それをきちんと地に足のついた企画に落とし込んでゆかねばならない.

本によるとこの後に絶望が待っているらしい.絶望して完全に放棄するということが②の次のステップであり,絶望すら正しい手順なのだとか.

だから今回は情報カードを使ってアイデアのつくり方に則ってやっていこうと思う.

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