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スナックのママは、初任者指導教員に向いている?

 この3月まで小学校の校長を務めていた知人が定年退職し、4月からは初任者指導教員として再任用になった。今年度はA小学校とB小学校の初任者を2名ずつ、合わせて4名を日替わりで担当しているそうだ。
 この知人にアドバイスをするとすれば、次の3つになるだろう。

1 できるだけ相手に喋らせる

 元・校長という人種は、だいたい話すことが好きで、しかもそれが長い。特に相手が初任者ともなれば、教えたいことが山ほどあり、いくら話しても話し足りないことだろう。
 しかし、そこをグッと堪えて、初任者の話に耳を傾けてもらいたいものだ。また、相槌を打ったり頷いたりして、初任者が話をしやすいような雰囲気づくりを心かげてほしい。
 初任者が話をするなかで自らの考えを整理し、自分で答えを導き出せるようになれば、それが理想である。

2 できるだけ褒める

 初任者なのだから、できないことがあっても当たり前である。「あれもできていない、これもダメ」と、あら捜しをするようなことは禁物だ。
 うまくいったこと、できるようになったことを見つけて褒め、自信をもたせてあげたいものだ。そして、結果よりもその意欲や過程を評価してほしいと思う。

3 叱るときは短くビシッと

 それでも、褒めてばかりはいられないということもあるだろう。特に、子どもの安心・安全や人権に関わることに関しては、叱ることも必要だ。
 ただし、そのときは短くビシッと叱ってほしい。また、子どもが見ているところで叱ることは、極力避けたほうがよい。

1 できるだけ相手に喋らせる
2 できるだけ褒める
3 叱るときは短くビシッと

 ・・・ところで、世の中にはこの3つを体現している職種の方がいると思うのである。
 それは「スナックのママ」だ。

 スナックのママは、基本的に聞き上手である。
 スナックのママは、「すご~い!」「偉いわね~!」と褒めてくれる。
 スナックのママは、時に「バカなこと言ってんじゃないわよ!」と叱ってくれる。

 ・・・初任者指導教員を務める知人には、スナックのママのこうしたテクニックを見習ってほしいものだ。
 もちろん、初任者研修の場合、
・アルコールは禁止
・勤務時間内に行う
 という制約はあるのだが。

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