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6次の隔たり

 ネットワーク用語に「6次の隔たり」という言葉がある。
 この言葉は、1967年に米国エール大学の心理学者、スタンレー・ミルグラム教授が行った次のような実験に由来しているという。

 米国ネブラスカ州・オマハの住人160人を無作為に選び、
「同封した写真の人物はボストン在住の株式仲買人です。この顔と名前の人物をご存知でしたら、その人の元へこの手紙をお送り下さい。この人を知らない場合は、あなたの住所・氏名を書き加えた上で、あなたの友人の中で知っていそうな人にこの手紙を送って下さい」
 という文面の手紙をそれぞれに送った。
 その結果、42通(26.25%)が実際に届き、届くまでに経た人数は平均5.83人であった。

Wikipediaより

 このことから導き出された「人は自分の知り合いを6人以上介すと、世界中の人々と間接的な知り合いになれる」という理論が「6次の隔たり」である。
 現在のSNSをはじめとするいくつかのネットワーク・サービスは、この理論が下地となっている。
(ちなみに、日本のテレビ番組で、「日本最西端の与那国島で、最初に出会った人に友人を紹介してもらい、その人から何人目で明石家さんまにたどりつくことができるか」という企画が行われたことがあった。結果は7人だったそうだ。)

 この理論には賛否があるようだ。たしかに、交友関係の狭い人間ばかり6人を介しても、目的の人物にたどりつくことは困難だろう。
 ミルグラム教授の実験では、「ボストンに住む親戚」とか「知り合いの株式仲買人」など、当該の人物への繋がりが期待できる「ハブ」のような存在が成否を分けていたのだろうと推測される。
 裏を返せば、広い人脈をもつ「ハブ」が世界中に数多く存在すれば、6次どころか5次や4次以下で世界を結ぶことも可能になるのだろう。

 ・・・日頃から人と人とのつながりを大切にして、「ハブ」になることを目指していきたいものだ。

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