僕のこと。

僕は、ある町に生まれ近所の子達とよく遊んでいた。
一年生のとき、彼女が引っ越してきた。
可愛くてなかよくなりたくてしかたがなかった。彼女は、5歳。かなり子どもっぽくて話が通用しない。
どうにか仲良くなろうとしてみたけど、意地悪な僕はいじめてばかり。
ある時、僕が好きなことを知っている彼女がお友達と僕の悪口を言っていた。
そこから大嫌いになった。
彼女が遊びに来ると暴力を振るうようになった。
そんな彼女にしてはいけないことをしてしまった。
次第に彼女は来なくなった。
嫌われてしまったのだ。

時々たまたま会うことがあった。
その時もいじめていた。
彼女は、いつも泣きそうだった。

中学になると僕は彼女に沢山話しかけてみた。
彼女は、いつも無視をしていた。
ずっと無視し続けた。
僕は、謝って欲しかった。
僕のこと、あんなやつ好きじゃねぇよ！て言ったこと。無視してること。

彼女は、忘れてしまっていることに気が付いたのは、ずっと後になってから。
記憶喪失になっていたのだ。
僕の存在自体忘れていた。

いつも虐めていた。気付いてくれないから。
思いが伝わらないから。

彼女に彼氏ができた。
殺してやろうと思った。

待ち伏せしても、ぶつかっても気づかない。
友達に聞いてもらっても知らない。言う。

僕だよ。僕。子どもの頃遊んでただろ？
両思いだっただろ？
愛してる。って言ってただろ？

何をしてもわかってもらえない。
愛してるのに。

彼女は、遊び呆けてても僕は我慢してた。
彼女は、浮気性なんだって言い聞かせて。

僕は、彼女になる子にいつも言った。
本命がいるって。

彼女だ。記憶喪失で遊び呆けてる。

僕は、何回も紹介してもらおうとした。
彼女は、知ってるから紹介しなくていいって言った。

彼女は、中学の後輩だから僕のことを知ってる。
それに嫌がっていた。

また彼女に彼氏ができた。
ぶっ飛ばしてやった。

今度は、結婚しちゃった。
妊娠してるって。

僕は、若い頃からずっと病気。
統合失調症。
結婚なんてできない。

羨ましかった。
僕の彼女とられちゃった。
変なやつに。

23歳のとき友達の結婚式で彼女にあった。

相変わらずわけのわかんないことを言っていた。
僕の近くに来た。
ドキドキした。彼女は、挨拶した。
可愛かった。子どもはどうしたの？って思った。連れてくれば良かったのに。

見たかった。

3次会には来なかった。
それきり。

僕は、病気が酷くなり死んだ。

すぐに彼女のとこに来た。

彼女も病気になってしまった。

ずっと一緒にいたのにお話しかできなくてつまらなかった。

去年、彼女に僕が死んでることを打ち明けてみた。
彼女は、僕が生きながらに話していると思ってるときがあった。
死んでる。

死んだんだよ。あの時のあとに。
最後に愛してるよ。って聞こえなかった？

受話器に向かって言ったんだよ。

君に。愛してるよ。って。

僕の恋は叶わなかった。
生きてるうちは。

今は、彼女と僕は一つになった。

愛し合っている。

彼女が突拍子ない力を持っているからと、僕の力で身体一つで生きている。

22歳のときに、僕が来た時にちゃんと思い出してくれていた。
それに謝ってくれているし、大好き。愛してるよ。って

記憶は何でなくなっていたのか聞いたら、自分を守るためだと言う。

早く病気になっちゃうと助ける人がいなかったから。って僕が助けるのに。

お互いすれ違っていたんだなと思う。

僕は、来世でも一緒になりたいと思うけど、
最近彼女は自殺したくなったりするから。
何て思っているのだろう。

肉体を持ちたくないらしい。

かなりの変わり者で霊体で仕事がしたいとか言う。

見守ろうと思う。
ずっと一緒だよ。
ついて行くからね。

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