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9/23(金) くもり  大学いきました

 もう四年生の後期です。授業が始まったので、夏休みを挟んで二ヶ月ぶりに大学に行きました。昨日は同じく二ヶ月ぶりにバイトに出たので、朝起きて身体が全身筋肉痛になっていました。昼夜逆転生活を送っているので四時間しか眠れませんでしたが、火照った体を引きずって家を出ます。


  大学は遠くて、なんでこんなに長い時間も電車に乗ってきたのだろう、と思いました。最近は私の中で将棋ブームが再燃しているので、何局も将棋を指して電車を乗り過ごしました。お昼どきということもあって、電車は空いていて、席にも座ることができました。嬉しい。


 眠らない街・東京、闖入。駅には、お祭りでもやっているのだろうか、と思うくらい人がいて驚きました。京都が、恋しい。大学に到着しました。おにぎりを買おうと思ったけど、売っていなかったのでおいなりさんのパックを買いました。


 思っていたよりも気温が暑くて、上着を持ってきた意味がなかったな、と感じました。大学構内には同世代の人がたくさんいて、「同世代の人がたくさんいる?」と思いました。少子高齢化なんてしていないじゃないか。


 なんというか、夏休み明けの、若くて新鮮な雰囲気に上手く馴染めなかったので、大学構内で一番の憩いの場所である、三号館の非常階段の最上階に向かいました。ここなら誰もいないだろう、と思って向かったら、見知らぬ男女が逢瀬を重ねていて、私は舌打ちをしてその場を後にしました。


 仕方なく、授業のある教室の近くで昼食を取りました。買ったおいなりさんと、家から持ってきた梨をむさぼって、大学四年生の後期にもなって、卒業単位のために大学に通っている自分の不甲斐なさに、涙を流しました。


 授業はいつも通り面白い。初回だったので授業が早く終わって、図書館に向かいました。図書館に向かう道中、すれ違う人たちを見て、同じ時代に同じ大学に通っている同世代の人たちがこんなに沢山いるのに、もう今後、大学で誰かと仲良くなることはないんだろうな、と思って虚しくなりました。


 大学には、もはや大卒の肩書きを取りに行くために通っています。死にたいやるせない感情をどうにかして抑えて、周りの煌びやかな人生を歩む人たちを嘲笑して、侮蔑して、死にたい死にたいと泣いて、電車に揺られて、授業を受けにいっております。


 大江健三郎の『新しい文学のために』を借りて帰宅しました。帰りに寄った本屋で「哲学とかに手を出したら、人生がつらくなくなるのでは?」と思って、ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』を買いました。


 高校生のころ、とある女子に「小林さんはニーチェみたいだ」と言われて、その時はニーチェを知らなかったので、ヘラヘラしていました。だから何となく、今日はニーチェを選んだのです。


 彼女は美大に進んで、今も演劇をやっている。あの子に「大学に進んだら一緒にユーチューバーをやりましょう」と言われたのは、マボロシだったのだろうか。あそこで良い返事を返していたら、今のこんな体たらくにはならなかったのではないか。


 家に帰ってきて、春巻きを食べました。誰かの作ってくれたご飯は美味しいです。映画『トレマーズ』を観ていたら、眠くなってきたのでそのまま寝てしまいました。いま、朝方に起きてこれを書いています。


 人が苦しんでいる姿を見ると、つらくなる。生まれ持った特徴で人が差別されるなんて、おかしい。私を殺してくれ。いや、殺さないでください。死にたくないです。奨励会を退会することになった瀬川晶司が、俺を殺してくれ、と言っていた気持ちがわかる気がする。


 「血反吐吐くまで走り込め、血便出るまで素振りしろ」の言葉に助けられる夜は多いけど、そこまで自分を追い込んだら死んでしまう。死にたくないけど、死にたくないけど。


 小学生のころは、二十二歳・大学四年生ってめちゃくちゃ大人じゃん、って思っていたけど、いざ自分がなってみると、私の場合はそんなことはなかった。


 新しいTシャツ(人間横丁・内田紅多さんのシャツ)が近日中に届くらしい。U-NEXTの無料プランに再び入れてよかった。やっぱり相対性理論すきだなあ。家にいて雨が降る夜は嬉しくなる。馬に乗りたい。生きたい。




小林優希


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