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18掃除

清掃は

場を清浄に保ち

心を清浄とし

他者の心を清浄へと

導く

 

その場が神聖な場であるなら

なおの事

 

解説要約)

本来神聖ではない場所は

あるか

ある者に神聖なる場は

他者に理解できずとも

尊重さるべき世界である

軽んじられては

ならない

 

神聖なるものを清浄に

保(たも)つ

 

 

解説)

雑巾は

自ら汚れを纏(まと)い

他を清らかに保(たも)つ

 

清掃する者も

自ら埃(ほこり)に塗(まみ)れ

汗して

清浄をもたらす

 

人の美意識に

見合うように

清掃はなされ

清らかさは

神聖へと昇華する

 

一面において

掃除、清掃などというのは

無駄の繰り返し

しかし人間においてしか成しえぬ

行い

 

 

ある老人が土の道路に出来る

轍(わだち)に石をならし、土を入れ

整備している

毎日道路を走る車は

老人の修復した道を

容赦なく崩していく

しかしそれでも来る日も来る日も

老人は石を、土を運ぶ

 

ある日、若い技師が

老人の境涯に嘆息(たんそく)しながら

道路に堅固な舗装を施した

 

老人は若い技師に

礼を言った

そして老人は

まだ土の道路を目指して

今以上に時を費やし

歩を運び

轍(わだち)を補修していく

老人は必要とされる場所へと

赴(おもむ)く

終わりのない清浄化は

続く

 

さて

老人の行いは

徒労であろうか

 

徒労と考える心には

生は徒労と映る

生は死に向かうだけの

徒労と

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